...険のある眼の心持吊つた――左褄とつた昔を忍ばせる細面の小造だけに遙(ずうつ)と若く見えるが...
石川啄木 「鳥影」
...險のある眼の心持吊つた――左褄とつた昔を忍ばせる細面の小造りだけに遙(ずうつ)と若く見えるが...
石川啄木 「鳥影」
...左褄(ひだりづま)を折捌(おりさば)いたの...
泉鏡花 「薄紅梅」
...めりんす二〇三高地の輸出向日本芸者がしゃなりと自動車から左褄(ひだりづま)を取り...
谷譲次 「踊る地平線」
...昔しは同じ新橋に左褄(ひだりづま)を取っていたこともあるので...
徳田秋声 「仮装人物」
...長く東京で左褄(ひだりづま)をとっていたという一人もあった...
徳田秋声 「黴」
...彼女は新橋で左褄(ひだりづま)を取り...
徳田秋声 「縮図」
...かつて深川で左褄(ひだりづま)を取っていた師匠は...
徳田秋声 「縮図」
...しかし新橋や柳橋に左褄(ひだりづま)を取るものが...
徳田秋声 「縮図」
...それよりも左褄(ひだりづま)を取つてゐた曾(か)つての自分に魅力はあつても...
徳田秋声 「のらもの」
...お半二度左褄(ひだりづま)取る気やらまた晴れて活弁(かつべん)と世帯でも持つかその後(ご)の事はさっぱり承知致さず...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...曾テ都下狭斜ノ巷ニ在テ左褄ヲ取リシモノ亦無シトセズト...
永井荷風 「申訳」
...四年)新橋(しんばし)の旗亭花月(きていかげつ)の裏手に巴家(ともえや)といふ看板かかげて左褄(ひだりづま)とりてゐたり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...柳橋に左褄(ひだりづま)を取っている頃から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...左褄をとっていた女なのに...
火野葦平 「花と龍」
...左褄高々と紮(から)げ...
夢野久作 「白くれない」
...と思うと――あだな左褄(ひだりづま)...
吉川英治 「脚」
...左褄(ひだりづま)を...
吉川英治 「松のや露八」
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