...家は段々と左前になつて來ようとも...
薄田泣菫 「喜光寺」
...そのころにはその楼(うち)も大分左前になっていた...
徳田秋声 「足迹」
...「あいつはいつも、着物を一揃いほしがっていましたが、わたしも不如意で、商売は左前、税金はかさむ、着物どころの騒ぎですかい...
豊島与志雄 「庶民生活」
...それから左前面に...
中里介山 「大菩薩峠」
...身代が左前になったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...「なるほどね」「それから三村屋は左前続きで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...左前でも何でも浅田屋の身上が転げ込んで来たんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女の子なら人形遊びで馴(な)れてゐるからどんなにあわてても左前に着物を着せる筈はない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今から十年ほど前から左前になつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...左前の荒物屋を立て直すための...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だんだん左前(ひだりまえ)になって職人もひとり出...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...戦争が左前になって軍部が錯乱し...
久生十蘭 「だいこん」
...私が次第にこの衛生舎のために左前になって来ると...
火野葦平 「糞尿譚」
...「いくらうちが左前になつたからつて...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...右前脚は誰、左前脚は誰、後脚は某々、尾は某、耳は某という風に一疋の馬を数人に売り、その人々その持ち分に応じてその馬の労力や売却の利を分ち享(う)けんと構え居る...
南方熊楠 「十二支考」
...私どもはしょうばいもずっと左前...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「亭主の仕事が左前のときに...
山本周五郎 「さぶ」
...――与石(よいし)の家はここのところずっと左前になっている...
山本周五郎 「藪落し」
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