...夢六の家は父の事業の失敗から左前となり...
心猿 「露伴忌」
...「あいつはいつも、着物を一揃いほしがっていましたが、わたしも不如意で、商売は左前、税金はかさむ、着物どころの騒ぎですかい...
豊島与志雄 「庶民生活」
...また細君の里の運送屋も震災後左前(ひだりまへ)になつて...
永井荷風 「来訪者」
...身代が左前になったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...「なるほどね」「それから三村屋は左前続きで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近頃大黒屋は恐ろしい左前で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...佛樣の着物は左前に決つて居るんですね」「それは經帷子(きやうかたびら)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伊賀屋源六は芝口で代々の質屋だが、近頃いろいろの手違いで、恐しく左前だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...左前の荒物屋を立て直すための...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だんだん左前(ひだりまえ)になって職人もひとり出...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...私が次第にこの衛生舎のために左前になって来ると...
火野葦平 「糞尿譚」
...「いくらうちが左前になつたからつて...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...右前脚は誰、左前脚は誰、後脚は某々、尾は某、耳は某という風に一疋の馬を数人に売り、その人々その持ち分に応じてその馬の労力や売却の利を分ち享(う)けんと構え居る...
南方熊楠 「十二支考」
...その伯父の所帯が左前になったので...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...しょうばいが左前で...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「亭主の仕事が左前のときに...
山本周五郎 「さぶ」
...「お前さんの仕事が左前になって...
山本周五郎 「ちゃん」
...――与石(よいし)の家はここのところずっと左前になっている...
山本周五郎 「藪落し」
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