...巣立ち前の燕の子が...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...焦茶色の頭巾をかぶった燕の子の巣立ちである...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...巣立ちの鳥のような歩きぶりであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...閑雅な食慾怠惰の暦いくつかの季節はすぎもう憂鬱の櫻も白つぽく腐れてしまつた馬車はごろごろと遠くをはしり海も 田舍も ひつそりとした空氣の中に眠つてゐるなんといふ怠惰な日だらう運命はあとからあとからとかげつてゆきさびしい病鬱は柳の葉かげにけむつてゐるもう暦もない 記憶もないわたしは燕のやうに巣立ちをし さうしてふしぎな風景のはてを翔つてゆかう...
萩原朔太郎 「青猫」
...もう暦もない 記憶もないわたしは燕のやうに巣立ちをし さうしてふしぎな風景のはてを翔つてゆかう...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...塾を巣立ちしたる後に...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...引き分かれ年は経(ふ)れども鶯の巣立ちし松の根を忘れめや少女の作でありのままに過ぎた歌である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いかでかく巣立ちけるぞと思ふにもうき水鳥の契りをぞ知るよい歌ではないがその時は身に沁(し)んで思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鶴山の鶴は巣立ちて遊ぶなり家なる稚児を思ひこそやれ長女が...
柳田国男 「故郷七十年」
...草叢(くさむら)の中で巣立ちますが...
柳田國男 「日本の伝説」
...かなり思い切って早い巣立ちをさせるらしいのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...子供らの巣立ちにひかれて...
吉川英治 「折々の記」
...小姓部屋の雛仲間(ひななかま)から巣立ち...
吉川英治 「新書太閤記」
...こうなることを知って立った、巣立ちの鳥、老いの愚痴が、耳に入るものではない...
吉川英治 「松のや露八」
...力いっぱいの巣立ちをせよ...
吉川英治 「源頼朝」
...それも巣立ちして...
吉川英治 「源頼朝」
...おまえはわしの巣立ちの親だ...
吉川英治 「源頼朝」
...巣立ちの一剣工にはむしろ過ぎた位な人々の名が連ねられた...
吉川英治 「山浦清麿」
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