...自分は自分の中に巣くう醜と惡とを見て羞恥の爲に飛上らざるを得ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...馬の尾に巣くう鼠(ねずみ)はありと聞けど...
泉鏡花 「海の使者」
...それらはあまりに宏壮でその住人はそこに巣くう害虫にすぎぬ感がある...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その中に巣くうている店がある...
高浜虚子 「丸の内」
...ガードの下に巣くうている小店もある...
高浜虚子 「丸の内」
...僕自身へ巣くう生半可な態度は...
太宰治 「虚構の春」
...天井裏に巣くう鼠(ねずみ)...
太宰治 「新ハムレット」
...毒蛇の巣くう灌木(かんぼく)草原地帯を貫き...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...机の上に秋がある・うらの畑のとうがらし赤くてお留守改作追加一句・ゆふべはやりきれない木蓮のしろさ行乞・いつから笠に巣くうたる蜘蛛といつしよに・枯れるものは枯れてゆく草の実の赤く・枯れゆく草のうつくしさにすわる十一月廿一日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...鳥が巣くうによい...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...越鳥(えっちょう)は南枝に巣くうということだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...三室に巣くう第三流新聞の悲しさで...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...チチコフの内心に巣くうて彼を曳きずりまわしている慾望も...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...どうしやうがあるだ? 婆あの肚のなかには悪魔が巣くうてゐるだもん...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...東部のクラブに巣くう連中で一人や二人...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...多年禁廷に巣くう内官どもをことごとく誅滅(ちゅうめつ)して見せましょう」何進はよろこんで...
吉川英治 「三国志」
...社稷(しゃしょく)に巣くう奸党を剿滅(そうめつ)なされたら如何なものでしょう...
吉川英治 「三国志」
...ここに巣くう悪の一群(ひとむれ)は...
吉川英治 「親鸞」
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