...川向うの浜離宮(はまりきゅう)へうつす外(ほか)にはみちもなくなりました...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...「河向うへ行こう」クララこと照子のいた隅田川の向うの私娼街を俺たちは「川向う」と言ったものだ...
高見順 「いやな感じ」
...川向うにはゲリラが出没している...
高見順 「いやな感じ」
...川向うへ持って行こうじゃないか」というので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...川向うの堤に白いものゝ影が見えた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...川向う一帯、直立三四百尺もあろうかと思わるゝ雑木山(ぞうきやま)が、水際から屏風(びょうぶ)を立てた様に聳(そび)えて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...最初は川向うの火事のような心持で眺めておりましたが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...川向うの狐の嫁入見物には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...川向うの淺草寺の晝の鐘が聽えると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...川向うの聖路加病院の大きな建物が見える...
久生十蘭 「魔都」
...柱や垂木(たるき)につかまりながらのびあがって川向うを見わたした...
本庄陸男 「石狩川」
...捕ものは川向うか...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪人組を引率して川向うに姿を消したという聴き込みに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...川向うへ来たことが知れたら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...(二九)だが川向うの家に反響する自分の咆哮(ほうこう)に怯えて...
山本周五郎 「青べか日記」
...「今日は川向うへゆこうぜ」八「どういう気持だかわからねえ」「わからねえことはねえさ」と木内が云った...
山本周五郎 「へちまの木」
...玉日も川向うを見なかった...
吉川英治 「親鸞」
...川向うの山の蔭に在るといふ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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