...巓(いただき)を離れた時には一握りの銀末に過ぎない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...火光を反射せる殷紅(あんこう)なる雲の一群(ひとむら)はその木の巓(いたゞき)...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...渠はその目を移して西山の巓(いただき)を見...
石川啄木 「赤痢」
...高山(コウザン)山巓(サンテン)ニ於テ...
海野十三 「壊れたバリコン」
......
武田祐吉 「古事記」
...その流るゝやうな涼しい光は先(まづ)第一に三峯(みつみね)の絶巓(いたゞき)とも覚しきあたりの樹立(こだち)の上を掠(かす)めて...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...月は正にヴァエア山巓(さんてん)に在った...
中島敦 「光と風と夢」
...自然の傾向から云えば吾輩が長く松樹の巓(いただき)に留(とど)まるを許さんに相違ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...コウカサスはエルブルュスの巓(いただき)につながれましたるプロメシウスの弟御(ご)パラシュウスと申す猛々しいお方でござります...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...あなたとわたくしとの登つてゐる巓(いたゞき)はヘルセツゲンといふ山の巓でございます...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...それの見出される山巓(さんてん)にあるのだ」となっている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...巓(みね)の嵐にさそはれて……」「竜田の川の秋の暮――とつゞくんだつたかね...
牧野信一 「武者窓日記」
......
三好達治 「一點鐘」
...鷲が二羽 降りようとして舞つてゐる巖のあらはな巓を 私は仰ぎ 私はたちどまるその山の肩のあたり 林の盡きた笹原に 私は籠手を翳し私は逡巡する さてまづ晝餉をしたためる...
三好達治 「鷲」
...仰望前巓樹似簪...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして銀色に光る山の巓が一つ見え二つ見えて来た...
森鴎外 「木精」
...山々の巓は最後の光を見せて...
森鴎外 「木精」
...一つの路(みち)は崎嶇(きく)たる石山(いしやま)の巓(いたゞき)に攀(よ)ぢ登り...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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