...雲までとどかせるつもりの方尖碑(オベリスク)の巌畳(がんじょう)な礎(いしずえ)でもあるかのような観を呈した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...丘間に一小湾をなし、水深く波穏やか、吾妻浜の奇巌、弁天嶋、行合岬など一とほり海岸の名勝がそろつてゐる...
太宰治 「津軽」
...は巌の陰で合図のあるのを待っていた...
田中貢太郎 「美女を盗む鬼神」
...巌畳(がんじょう)な点は可笑しいほど巌畳を極めたものに相違ないけれど...
谷譲次 「踊る地平線」
...海に没して巌角(いわかど)の突兀(とっこつ)たるところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...巌谷小波(いわやさざなみ)氏と須磨子夫人をとったものと噂されたが...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...その巌石の上をあちこち押し遣られし木片は...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...巌丈な鉄の鉤が打ち込んであって...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...寝台のやうな巨巌があつた...
牧野信一 「山を越えて」
...図画の教師で法制経済も教えておられた先生に巌本という人があった...
三木清 「読書遍歴」
...その雛(ひな)を荒巌(あらいは)の上の巣に遺(のこ)し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...その巌の窓から吹き入る天風が余りに清冷なので...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...まったく見る影もない枯巌枯骨(こがんここつ)の姿である...
吉川英治 「剣難女難」
...佐々木巌流之碑明治四十三年十月三十一日舟島開作工事之際建之とある物で...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...巌流島を繞(めぐ)る伝説も...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...天下に二なし巌流 佐々木小次郎「よし」墨のような松かぜが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――すると、巌流の声が、「おお...
吉川英治 「宮本武蔵」
...当藩士巌流佐々木小次郎儀...
吉川英治 「宮本武蔵」
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