...嶮しい丘をがたごとと登っていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...嶮しい目を赤くして夕方帰って来ると...
徳田秋声 「足迹」
...スケッチ正面に嶮しい坂...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...「王の道」といっている嶮しい岩阻(いわそば)道を上り...
久生十蘭 「泡沫の記」
...眼の凹(へこ)んだ具合や鼻の嶮しい感じ...
牧野信一 「南風譜」
...その症状に嶮しい拍車をかけて止め度がなかつた...
牧野信一 「剥製」
...」「ロールツヒ先生が承知なさつたら妾は、あなたの恋人になつても関(かま)ひませんよツ!」と踊子は、嶮しい眼をして、そんなことを憾みがましく云ひ放つた...
牧野信一 「山彦の街」
...嶮しい空を暗い雲が叢立って北へ北へと飛んでいる...
「海流」
...この嶮しい岩の道を難有(ありがた)くお思(おもい)なさい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彼方の嶮しい山の中腹に...
吉川英治 「三国志」
...そしてまた嶮しい山坂を登りつめて行くのである...
吉川英治 「私本太平記」
...その嶮しい道を攀(よ)じるとすれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...坂なりの宿場を通り過ぎると愈々嶮しい登りとなつた...
若山牧水 「木枯紀行」
...最も嶮しい道である...
若山牧水 「樹木とその葉」
...手放しでは降りることも出來ぬ嶮しい崖の岩坂路を幾度か折れ曲つて辛うじて川原へ出た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...とりどりに紅葉した雑木林の山を一里半ほども降って来ると急に嶮しい坂に出会った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...其処からは両方に嶮しい山の切り立った狭い狭い峡間の底を渓に沿うてゆくのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...三四町の幅をおいた池の向うには岩ばかりから成り立った嶮しい山が恰もその池を抱く様にして聳えていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索