...およそ一丁ほどの嶮(けわ)しい赤土の坂を登らなければならない...
有島武郎 「親子」
...お金は元來性質に多少嶮しい處のあつた女かも知れなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...支那にある嶮しい山のお関所のことだよ」そう説明しながら...
田中英光 「箱根の山」
... 165アカイア勢のかくばかり堪(こら)へ防ぐを思ひきや?嶮しき路に巣を造る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...手を引っ張ったりして上るような嶮(けわ)しい峠もあった...
徳田秋声 「足迹」
...白骨への嶮山難路を...
中里介山 「大菩薩峠」
...白河二所の関とは一夫道にあたりて万夫も進まざる恐ろしき嶮岨(けんそ)...
正岡子規 「旅」
...それらの陰嶮な目と目とが...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...著者の説にはクラは方言山の嶮峻(けんしゅん)なる処を意味す...
柳田國男 「地名の研究」
...流し元にいたお霜が嶮しい顔をして彼の傍へ寄って来た...
横光利一 「南北」
...峠の嶮(けわ)しさ...
吉川英治 「江戸三国志」
...いわゆる天嶮(てんけん)を占めているし...
吉川英治 「黒田如水」
...ここは山陽第一の嶮(けん)といわれる砦である...
吉川英治 「私本太平記」
...嶮崖(けんがい)の要害(ようがい)も...
吉川英治 「新書太閤記」
...北伊勢の嶮(けん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...登るほど嶮(けわ)しくなり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...肌の汗ばむような嶮(けわ)しい道をのぼりつめてゆくと...
吉川英治 「親鸞」
...そこの天嶮を恃(たの)みにしていた...
吉川英治 「源頼朝」
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