...遠方の山、嵯峨たる岩、絵画的な舟や家、植物の豊富な色と対照、澄んだ青い水と、濃い褐色の海藻とは、芸術家の心をよろこばせるに充分であろう...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...嵯峨の屋は今は六十何歳の老年でマダ健在であるが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...しかし嵯峨の尼は...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...夜ハ嵯峨ノ吉兆ニ颯子達ノ一行モ菊太郎モ参加シテ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...嵯峨の屋などといふ人達が書いてゐた...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...ひそかに男と嵯峨に遊んだのは...
田山花袋 「蒲団」
...時雄は京都嵯峨(さが)の事情...
田山花袋 「蒲団」
...散歩の途次、私は二条駅の木柵に凭り、単線のレールが鈍く光っているのを眺めながら、花園、嵯峨、保津峡、更に胡麻、和知、安栖里、山家などと、頻りに旅が思われたりした...
外村繁 「澪標」
...或者は又嵯峨の釈迦如来が法然の道を信ぜよとお告げがあったのを見た...
中里介山 「法然行伝」
...浮かれ人を花に送る京の汽車は嵯峨(さが)より二条(にじょう)に引き返す...
夏目漱石 「虞美人草」
...咄嵯にいい役の考えも浮ばないで...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...春の水船に十人(とたり)の桜人(さくらびと)皷打つなり月昇る時嵯峨の渡月橋辺の昔の光景でも想像しながらこの歌を読めば完全に鑑賞出来ようといふものである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...客歳携令弟立敬来嵯峨...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...霞亭の嵯峨生活は此三期を合して約一箇年に亘つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...咄嵯(とっさ)に大喝一下するに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...北嵯峨(きたさが)へ降り...
吉川英治 「新書太閤記」
...悪くすると、これは、大乱の兆しもみえまする」「どうして、ひとりの将門を、嵯峨源氏の力や、あなたや、また良兼、良正殿まで揃っていて、抑えられぬのか」「あいにくと、ここ数年間、飢饉がつづきました...
吉川英治 「平の将門」
...嵯乎(ああ)日の暮(く)るるを二十分計(ばかり)早(はや)かりし為め...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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