...あんな崔嵬(さいかい)たる段鼻は日本人にもめったにない...
芥川龍之介 「田端日記」
...碓氷(うすひ)山上よりつらなる妙義(めうぎ)の崔嵬(さいくわい)たるを望んで曰(いはく)...
芥川龍之介 「病牀雑記」
...今は只浮石の崔嵬たる荒原と爲れり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...踏臺(ふみだい)に嵬然(くわいぜん)として腰(こし)を掛(か)けた……んぢや...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...左に崔嵬たる相馬山あらはる...
大町桂月 「冬の榛名山」
...漢語には崔嵬(さいかい)とか(さんがん)とか云って...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...嵬は書きものをしてゐるときの癖らしく...
堀辰雄 「顏」
...また嵬になつたりした...
堀辰雄 「顏」
...嵬はもうそんなのは厭になつてしまつたのだ……...
堀辰雄 「顏」
...いくら搜して見ても嵬のゐる下宿は見つからなかつた...
堀辰雄 「顏」
...そしてこれまで飮んだこともないやうなウイスキイを炭酸水で割つて(彼はそれが嵬の習慣であつたことを思ひ出しながら)...
堀辰雄 「顏」
...嵬はぢいつと彼を見つめた...
堀辰雄 「顏」
...嵬が炭酸水で割つたウイスキイを飮むのを見ながら...
堀辰雄 「顏」
...「これだよ……」嵬はまだなまなましく赤インクのついてゐる手を出して見せた...
堀辰雄 「顏」
...それは今夜ひよつとしたら何處かで嵬が娘と出會つてそのまま娘を引張つて行つたのではあるまいかといふおよそ根も葉もない妄想だつたのだつた...
堀辰雄 「顏」
...酒場を出てからも路易はいつまでも嵬に別れたがらなかつた...
堀辰雄 「顏」
...そして嵬をときどき娘のやうな目つきで見上げた...
堀辰雄 「顏」
...この六月に馬嵬(ばかい)で殺されてお終(しま)いになった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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