...中津川の水嵩(みづかさ)減りたる此頃...
石川啄木 「閑天地」
...栃木県下では諸支流が水嵩たかく逆流して付近一帯の耕地を浸した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...浅いと嵩(かさ)のない弱いものになって了い...
高村光太郎 「回想録」
...去年の十一月以後は急に驚くほど勘定が嵩(かさ)んでおり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...之は元々骨董収集癖が病的に嵩じた結果らしいので...
戸坂潤 「社会時評」
...感情の行違いが嵩(こう)じて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ふとした病が嵩(こう)じて旅でお亡くなりになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...雪解け時期には水嵩が七十尺も急激にふえる年が...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...嵩(かさ)の減らない粘土がよいのだ」などといっていたことがあった...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...女房(にょうぼう)は亭主(ていしゅ)よりも四つばかり年嵩(としかさ)の女だ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...入費はいかほど嵩(かさ)もうと苦しゅうない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世にいふ氣欝(きうつ)の嵩(かう)じた症状だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...きりやう自慢が嵩じた果て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まさか棄てるわけにもゆかず」母は押入の隅に嵩張(かさば)っている三尺ほども高さのある地球儀の箱を指差した...
牧野信一 「地球儀」
...こんな仕来りが老いるにつれて嵩じてくる...
矢田津世子 「神楽坂」
...「それは角三ですね」と年嵩(としかさ)の男のほうが云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...また筆写を依頼したりする費用が意外に嵩(かさ)み...
山本周五郎 「菊屋敷」
...城内にはもう皇甫嵩や李粛の兵がなだれ入って...
吉川英治 「三国志」
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