...のみならずやや年嵩(としかさ)らしい...
芥川龍之介 「将軍」
...少し大袈裟に言つたら十二頭の駱駝(らくだ)の背に積み分けてもいゝ程嵩高(かさだか)な書物で...
薄田泣菫 「茶話」
...こんないつ売れるともわからぬ嵩張(かさば)った物なぞは疏(は)いてしまいたかったのでございましょうが...
橘外男 「蒲団」
...之は元々骨董収集癖が病的に嵩じた結果らしいので...
戸坂潤 「社会時評」
...斬りゃがったな」がんりきの譫言(うわごと)は嵩(こう)じてくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...蒸発で減る水嵩が三十万倍も大きいとすると...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...武芸自慢が嵩(こう)じて遊び人のくせに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うんと金高が嵩(かさ)んだらう」と平次...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなにお万が嫌いだったのか」「ヘエー」それが嵩(こう)じて勘当されることになったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...嵩(かさ)にかゝつて詰め寄るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...浄海 庭の池の水嵩は減ってきたか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...ますます水嵩(みずかさ)がいやまして...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「僕?」嵩の高い膝をすこし揺るようにして...
「海流」
...自信のある年嵩(としかさ)の連中でもちゃんと時間前に集っていたところへ...
宮本百合子 「高台寺」
...溝々は水嵩をまして氷の破片(かけら)は音をたてながら流れた...
矢田津世子 「凍雲」
...隣りに私より二つ年嵩(としかさ)の茜(あかね)という方がいて...
山本周五郎 「日本婦道記」
...彼等の嵩張つた食卓はその室一杯を塞げてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...その葛籠(つづら)や荷物がおそろしく嵩張(かさば)っている上に...
吉川英治 「江戸三国志」
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