...どんどん水嵩(みずかさ)が増しはじめた...
海野十三 「諜報中継局」
...水面は雨脚を跳ねかえしながらぐんぐんと嵩んでくる様子である...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...町を形づくるに何よりも大切な問題ですがな」彼はちょっと嵩(かさ)にかかるような口調で応えた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...私なら親とも思やしない」八十七そんな気持の嵩(こう)じて来たお島には...
徳田秋声 「あらくれ」
...大分嵩(こう)じて来てからであった...
徳田秋声 「黴」
...経費ばかりかかって借財も年々嵩(かさ)むばかりなので...
永井荷風 「ひかげの花」
...年嵩(としかさ)の子供の教導によって...
中里介山 「大菩薩峠」
...月々の支出が嵩(かさ)んできて...
夏目漱石 「それから」
...お前さんの父(とつ)さんは御用金が嵩(かさ)んだ上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうぞお使ひ下さい」年嵩(かさ)の男が向う鉢卷を取ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...縁結びから嵩(かう)じて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し嵩(かさ)にかかる癖があります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...折(をり)から直(ね)の安(やす)うて嵩(かさ)のある物(もの)より外(ほか)は棹(さほ)なき舟(ふね)に乘合(のりあひ)の胡瓜(きうり)...
一葉女史 「大つごもり」
...此上(このうへ)小兒(ちいさい)が生(うま)れて物入(ものい)りが嵩(かさ)んで...
樋口一葉 「われから」
...どういう素性の男なんで」甚兵衛という年嵩(としかさ)の方が...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...明人(みんひと)戴笠(たいりつ)の痘科(とうくわ)を伝へたと称するものは此嵩山である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...憂いに嵩(かさ)み...
吉川英治 「大岡越前」
...嵩山(すうざん)へ身をかくしてしまうし...
吉川英治 「三国志」
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