...人と人との精神的信頼が内面的に崩れたからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ざぶりと大きな音をたてて一度に崩れかかるのです...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...やがてそれも崩れ溶けてしまい...
海野十三 「四次元漂流」
...さすがに心労の精も根もつき果てて彼は突如として崩れ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...お為派崩れに刑死した人々のことが...
直木三十五 「南国太平記」
...「ざまあ見やがれ」弥次馬は崩れたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...漸く天気が崩れる気配が見えて来た...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...茶の帽子のいささか崩れかかったのを...
夏目漱石 「虞美人草」
...さすがに衣紋は崩れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...衣紋が滅茶々々に崩れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのくせゲラゲラと声をださないで崩れた顔を示す...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...バクレン者らしい崩れた姿をしていた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...先日の雨に此処の地盤が崩れたと見えて...
正岡子規 「墓」
...朽ち果てた髑髏(どくろ)が崩れ落ちてくる...
松濤明 「春の遠山入り」
...明治の初年に法螺貝が昇天したという崖崩れの跡も...
山本笑月 「明治世相百話」
...百日を出ぬまに、当家の財は崩れ、あなたは剣難に遭って一命を終るでしょう」聞くと、盧(ろ)は笑い出した...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼の袂(たもと)で石の目はもう崩れている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...間違いとはいえ、めでたい」後では一同、屋の棟(むね)をどよめかせて、笑い崩れたが、庄次郎は、奥でひとりぽかんとしていた...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索