...咽喉(のど)の呼吸を突崩す...
泉鏡花 「歌行燈」
...運命とゞめ遮るもイリオン城を崩すべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...崩すとも仕舞切(しまいきり)にいたすとも...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...無慈悲の鬼めが来ては唯一棒に打崩す...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...私は私の姿を崩すようなことはなかった...
外村繁 「日を愛しむ」
...その姿勢をいつまでも崩すことではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...下に積み上げた膝の上をまた崩す...
中里介山 「大菩薩峠」
...女や酒に身を持ち崩す男があるように...
中島敦 「狼疾記」
...無論自分の前にゐる令嬢の遠慮と沈黙を打ち崩すにあつた...
夏目漱石 「それから」
...御常の性格が牢(ろう)として崩すべからざる判明(はっきり)した一種の型になって...
夏目漱石 「道草」
...汚れた土を崩す事は気安めではない大きい冷い屋根を引つぺがへして浪の泡沫をふりかけやうか!それとも長い暗いトンネルの中へ鎖の鍵を持つてゐるムカデをトコロテンのやうに押し込んでやらうか!奈落にひしめきあふ不幸な電気人形よ波を叩いて飛ぶ荒鷲のツバサを見よ海よ海!海には自由で軽快な帆船がいつぱいだ...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...己れを知る人の爲めに相好を崩すに違ひない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...(c)君は到底それを突き崩す気にはなれないだろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...芸を崩す名人越路古老政太夫が「諭告」のこと東京の義太夫界は近年あまり振わぬが...
山本笑月 「明治世相百話」
...これ以上の知性の網は論理を崩す以外に方法はあるまいと嗅ぎつけるようになって来てからは...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...ひと風呂浴びてから彼は母の前で横に身を崩すと...
横光利一 「旅愁」
...矢代はそれを崩すのも却ってぎこちなくなりそうで...
横光利一 「旅愁」
...そうして遂に惟政に対する信長の信頼の念を突き崩すことに成功したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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