...満面の笑(えみ)に崩れた...
泉鏡花 「婦系図」
...氷は木材と同様に木目をもっており、氷塊は崩れ、あるいはすが入りはじめる――すなわち、蜂の巣のような外観を呈しだすときには、その位置がどうあろうとも空気の孔(あな)は水の表面だったものと直角になる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...既に恐ろしい山崩れの個所に逢着(ほうちゃく)し...
太宰治 「服装に就いて」
...そしていつもきまった姿態を崩すことがない...
豊島与志雄 「白木蓮」
...蘿月(らげつ)は若い時分(じぶん)したい放題(はうだい)身を持崩(もちくづ)した道楽(だうらく)の名残(なごり)とて時候(じこう)の変目(かはりめ)といへば今だに骨の節々(ふし/″\)が痛むので...
永井荷風 「すみだ川」
...丸山勇仙が強(し)いて笑い崩そうとしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...硫黄沢は細いけれども、崩れに崩れて、まったくひどい荒れ谷であった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...達磨(だるま)を草書(そうしょ)に崩(くず)したような容貌(ようぼう)を有している...
夏目漱石 「草枕」
...崩れたりして暮して行くのを社会と云うのではないか知らん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お静は流し元に崩折(くずお)れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縁側に崩折れてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...※」に傍点]門は崩れ鉄扉は錆び...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...皇后の醜聞(スキャンダル)をまきおこしながら帝政ロシアの崩壊を助けるめざましい働きをすることになる...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...それからふと自分の立っている古い門のいまにも崩れて来そうなのに気づき...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...よよと哀しく哭(な)き崩れました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...石内吉見氏が駒ヶ岳・神山の中腹に見た円形の光もまた山崩れの発光であること寸毫の疑いもない...
武者金吉 「地震なまず」
...=家の内部位牌の前に泣き崩れた雪枝...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...「やはり虚報でないのか」「されば崩御(ほうぎょ)は過ぐる十六日の夜と...
吉川英治 「私本太平記」
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