...その幽径の窮(きは)まる処は百年の雪に埋もれた無人の峰々に違ひない...
芥川龍之介 「僻見」
...天才と世に呼ばれるものはそれ等の峰々へ攀(よ)づることを辞せない勇往果敢の孤客である...
芥川龍之介 「僻見」
...「途方もねえ、見当違い、山また山を遥(はるか)に離れた、峰々、谷々……と言えばね、山の中に島々と言う処がありまさ、おかしいね...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...夏の日記大正池峰々の谷に抱かれた雪の滴を集めて流れて...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...それともアルプスの峰々が海底にしずんだといったがいいか...
海野十三 「太平洋魔城」
...なおも峰々へ眼をやった...
海野十三 「氷河期の怪人」
...聳えさせていた峰々のうるわしさは...
田中英光 「オリンポスの果実」
...峰々(みねみね)の紫紺(しこん)の山肌(やまはだ)...
田中英光 「オリンポスの果実」
...その地平線の彼方には活動していた日の目立った出来事の峰々が透明な空気を通して手に取るように見えた...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...永山の峰々から当麻の花野を通じて変化に富む...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...谿々峰々盡く青葉の吐息に薫つて居る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...叡山の峰々は、雲のかからぬ所、雲のかかっている所、すべて敵軍だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...即ちキャンプから手を伸ばせば届きそうな距離にぼんやりと聳え立つ途方もない峰々の大部分を構成している...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...我々の目は既に壁なす峰々が隠していた信じ難い秘密に慣れてしまっていたにもかかわらず...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...ぎざぎざした峰々に接近するにつれ笛を思わせる奇妙な風音がはっきり再現し...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...靜まり返つたそれら峰々のとがりに...
若山牧水 「樹木とその葉」
...それらの峰々がひとしく私に向つてゐるのか...
若山牧水 「樹木とその葉」
...峰々の上に冴えてゐる空の光にも土地の高みが感ぜられて...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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