...たしかに別な黄一峯(こういっぽう)です...
芥川龍之介 「秋山図」
...峯吉の骨はおろか...
大阪圭吉 「坑鬼」
...峯づたひに十國峠を經たるべしと思はる...
大町桂月 「沖の小島」
...國割石の上より、北に足穗、加波の連山を見下し、峯上を西に下れば、女體、寶珠の二峯、突兀として天を摩すと見る間に、白雲飛び來て、寶珠嶽を呑み、將に女體峯を襲はむとす...
大町桂月 「春の筑波山」
...最高峯の頂に至りしが...
大町桂月 「房州の一夏」
...而し峯は高くして景の大なる...
長塚節 「草津行」
...古来「寒月」だの「寒鴉」だの「峯上の松」だのと云つて来た...
中原中也 「宮沢賢治全集」
...この十勝の連峯から日高(ひだか)山脈にかけた雪嶺(せつれい)の中を一人で歩き廻(まわ)って来たというのである...
中谷宇吉郎 「雪の十勝」
...お茶の相手をしたのは女房のお峯ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...佐太郎はどんなに責めても、お吉殺しを白状せず、お峯の方も、夫殺しの嫌疑が段々薄くなるばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...七歳(ななつ)のとしに父親(てておや)得意場(とくいば)の蔵普請(くらぶしん)に、足場を昇りて中(なか)ぬりの泥鏝(こて)を持ちながら、下なる奴(やつこ)に物いひつけんと振向く途端、暦に黒ぼしの仏滅とでも言ふ日で有しか、年来馴(な)れたる足場をあやまりて、落たるも落たるも下は敷石に模様がへの処ありて、掘おこして積みたてたる切角(きりかど)に頭脳したたか打ちつけたれば甲斐(かひ)なし、哀れ四十二の前厄(まへやく)と人々後(のち)に恐ろしがりぬ、母は安兵衛が同胞(けうだい)なれば此処に引取られて、これも二年の後(のち)はやり風俄かに重く成りて亡(う)せたれば、後(のち)は安兵衛夫婦を親として、十八の今日まで恩はいふに及ばず、姉さんと呼ばるれば三之助は弟(おとと)のやうに可愛(かあゆ)く、此処へ此処へと呼んで背を撫(な)で顔を覗いて、さぞ父(とと)さんが病気で淋しく愁(つ)らかろ、お正月も直きに来れば姉が何ぞ買つて上げますぞえ、母(かか)さんに無理をいふて困らせては成りませぬと教ゆれば、困らせる処か、お峯聞いてくれ、歳(とし)は八つなれど身躰(からだ)も大(おほ)きし力もある、我(わし)が寐(ね)てからは稼(かせ)ぎ人(て)なしの費用(いりめ)は重なる、四苦八苦見かねたやら、表の塩物やが野郎と一処に、蜆(しじみ)を買ひ出しては足の及ぶだけ担ぎ廻り、野郎が八銭うれば十銭の商ひは必らずある、一つは天道さまが奴(やつこ)の孝行を見徹(みとほ)してか、となりかくなり薬代は三が働き、お峯ほめて遣(や)つてくれとて、父は蒲団をかぶりて涙に声をしぼりぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...我れのみ一人あし曳(びき)の山の甲斐(かひ)に峯(みね)のしら雲あとを消すことさりとは是非もなけれど...
樋口一葉 「ゆく雲」
...おくれて勤めるようになった峯子の海外貿易の会社が...
「今朝の雪」
...「わたくしが峯のお寺へ詣(まい)るのは...
室生犀星 「あじゃり」
...峯の雪山の桜の咲き移ろう姿のみといわず...
柳田国男 「海上の道」
...山なしときく武蔵野の夏の夜に吹くやいづこの峯の松かぜと詠じた...
柳田国男 「故郷七十年」
...ハーフレカールの峯を仰ぎ...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??