...「いかにもおれは峨眉山(がびさん)に棲(す)んでいる...
芥川龍之介 「杜子春」
...遠方の山、嵯峨たる岩、絵画的な舟や家、植物の豊富な色と対照、澄んだ青い水と、濃い褐色の海藻とは、芸術家の心をよろこばせるに充分であろう...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...峨山は師僧の気に入るやうに声を和げて言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...去年の秋嵯峨を散歩した時も斯ういふ時に發句でも作れたら面白いだらうと卜翁を思ひ出したが此日もまた思ひ出す...
高濱虚子 「俳諧師」
...嵯峨の里も樂しからず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...嵯峨の屋の自然を詠歎したやうな文章もその新聞に載せられた...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...散歩の途次、私は二条駅の木柵に凭り、単線のレールが鈍く光っているのを眺めながら、花園、嵯峨、保津峡、更に胡麻、和知、安栖里、山家などと、頻りに旅が思われたりした...
外村繁 「澪標」
...巍峨(ぎが)たる路の果...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...嵯峨たる老松は水の上に腕を差し伸し...
久生十蘭 「魔都」
...提灯(ちやうちん)に蛍を満し湯に通ふ山少女をば星の見に出づ天城の山口の嵯峨沢の湯に遊んだ時の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...嵯峨野(さがの)の御堂(みどう)に何もそろっていない所にいらっしゃる仏様へも御挨拶(あいさつ)に寄りますから二...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...御堂のあたりの嵯峨野の秋のながめの美しさに半分は心が惹(ひ)かれて集まった人なのであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...金峨は笠間の医官井上観斎の子である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...題曰嵯峨樵歌...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...巌石(がんせき)峨々(がが)として半天に聳(そび)ゆる崑崙山脈に攀(よ)じ登って...
夢野久作 「狂人は笑う」
...七月三十一日嵯峨善兵君がパリーから来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...さきの後嵯峨のむりな御作為も...
吉川英治 「私本太平記」
...嵯峨野(さがの)の辻で」「介のおる所を...
吉川英治 「私本太平記」
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