...やがて山の峡間(はざま)に出でしが...
巌谷小波 「こがね丸」
...向側まで二十間とない峡間...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...この峡間(はざま)の関山宿に一泊あり...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...白骨のように宿屋一軒がすなわち峡間の一部落をなすというようなわけではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...いずれも細い立樋(たてどい)に似た峡間に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...あの河を一里半北へ溯(さかのぼ)るとキリクランキーの峡間(はざま)があると云った...
夏目漱石 「永日小品」
...高地人(ハイランダース)と低地人(ローランダース)とキリクランキーの峡間(はざま)で戦った時...
夏目漱石 「永日小品」
...峡間(はざま)や...
山本周五郎 「山彦乙女」
...左の峡間(はざま)は「かんば沢」に...
山本周五郎 「山彦乙女」
...矢代は起き上って来て暫く峡間の向うの方を眺めていたが...
横光利一 「旅愁」
...堤を断った大河のように見る見るうち峡間いっぱいに押し詰り...
横光利一 「旅愁」
...羊の群れも峡間から消えて見えなくなったとき...
横光利一 「旅愁」
...峡間には刻刻暗さが増して来た...
横光利一 「旅愁」
...同じく左側の峡間の底には末は荒川に落つる中津川が流れてゐた...
若山牧水 「木枯紀行」
...深く切れ込んだ峡間(はざま)の底に...
若山牧水 「渓をおもふ」
...相迫った峡間の奥の闇の深い中に温泉宿の灯影を見出した時は...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...黒いかと思われるまで蒼い海が眼下の山の峡間から向うに広がって見下された...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...其処からは両方に嶮しい山の切り立った狭い狭い峡間の底を渓に沿うてゆくのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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