...一七九四年仏軍は敵をライン河に圧して両軍ライン河畔で相対峙し...
石原莞爾 「戦争史大観」
...更に被告を仲に相対した裁判官と弁護士と云ふ職業的な位置の対峙や...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...一方から云ふと、斯くの如き天恵に乏しい国に生れた吾々は、誠に気の毒な人民で、世界の人民に比較すると、不利益な国民でありますけれども、諸国相対峙して、国威を輝かさうとする時には、自己の問題は、自己が解決するより外は無い...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...柵をへだてて二人の男が対峙してゐる所にだけ一つ残つてゐたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...今云った内部的批評と外部的批評とを改めて対峙させて見る必要がある...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...彼は相対峙(あいたいじ)せる二人を見たのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「これでも私は商賣人なんですよ」商賣人といふ女の返辭は車中の耳目を峙てしめた...
長塚節 「商機」
...余は耳を峙(そば)だてた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...人が目を峙(そばだ)てても...
夏目漱石 「野分」
...思わず肩を峙(そば)だてた...
夏目漱石 「明暗」
...それらトド松の間に散在する濶葉樹に対してたけだけしい勢いで対峙(たいじ)し...
本庄陸男 「石狩川」
...行列(ぎやうれつ)が愛(あい)ちやんと相對峙(あひたいぢ)する迄(まで)進(すゝ)んで來(き)た時(とき)に...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...無言の対峙...
三好十郎 「斬られの仙太」
...あれがガアラッパだと耳を峙(そばだ)てて聴く者もあった...
柳田国男 「山の人生」
...今まで彼と対峙(たいじ)して止どまっていた耶馬台の左翼の軍勢も...
横光利一 「日輪」
...幾世にわたって対峙してきた宗門と宗門だった...
吉川英治 「私本太平記」
...丘一つ河一つ隔てて対峙(たいじ)している最前線なのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...持久対峙の策を取るべし――ということだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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