...顔も屹度(きっと)青かったかも知れません...
有島武郎 「一房の葡萄」
...信吾が屹度智惠子の家にゐると考へた...
石川啄木 「鳥影」
...屹然(きつぜん)としてそびえている...
海野十三 「少年探偵長」
...科学的殺人の便宜を指摘する夫子(ふうし)自身(じしん)はいつか屹度(きっと)この「便宜(コンビニエンス)」の材料に使われて...
海野十三 「電気看板の神経」
...さうしたら屹度お判りになるだらうと思ひます...
薄田泣菫 「茶話」
...画は屹度描(か)きあげますよ...
薄田泣菫 「茶話」
...あの女(ひと)は屹度私の所へ戻ってきます...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...屹度何か面白い結果が現われるに違いない...
豊島与志雄 「反抗」
...御恩義には屹度報いる時があることを期しています...
豊島与志雄 「反抗」
...之は屹度(きっと)戦争時の儀礼みたいなものであろう...
中島敦 「光と風と夢」
...惡いことであつたら屹度厭になつて仕舞ふのです...
長塚節 「竹の里人〔二〕」
...「非人情ですよ」と女はたちまち坐住居(いずまい)を正しながら屹(きっ)と云う...
夏目漱石 「草枕」
...虚無僧の一人は屹(きっ)となりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...異存はあるまいな」屹(きっ)と言い放つと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「屹度、おいらをみんなが笑はあな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...もう屹度菜の花が咲いてゐるに違ひない畑の間を...
牧野信一 「波の戯れ」
...自己の本領屹然(きつぜん)として山岳(さんがく)と高きを争ひ日月と光を競ふ処...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...『私(わたし)は屹度(きつと)松子(まつこ)さんになつたのよ...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
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