...上品な山高帽(やまたかぼう)をかぶっていた...
芥川龍之介 「開化の良人」
...心もち山高帽を持ち上げながら...
芥川龍之介 「開化の良人」
...――ある雨の日のつれづれに表(おもて)を通る山高帽子の三十男...
泉鏡花 「薄紅梅」
...これも灰色の山高帽に双眼鏡といういでたちで――蘇国高地人(スカッチ・ハイランダア)の笛と...
谷譲次 「踊る地平線」
...山高帽をかぶったふたりの紳士が立って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かき」
...これは「内田君の山高帽」をこわがったのか「山高帽の内田君」をこわがったのか...
寺田寅彦 「ピタゴラスと豆」
...丁寧に整えられた山高帽が男のそばの床に落ちている...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...あの忌々しい山高帽子だ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...夏の炎天にても黒山高帽にてすこしも可笑(おか)しきことなし...
永井荷風 「洋服論」
...「此年(ことし)の春突然手紙を寄こして山高帽子とフロックコートを至急送れと云うんです...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あの山高帽子をアミダに被つて頬つぺを突つぷくらせてゐる憎たらしい面つきと云つたら……」「狒々親爺奴が! あいつが近頃...
牧野信一 「鬼の門」
...彼が山高帽子を被り袴の股立ちを執つて物凄い勢ひでペタルを踏みながら街道にさしかゝると...
牧野信一 「写真に添えて」
...然るに右山高帽を警察署に持帰り...
夢野久作 「少女地獄」
...古山高帽を帽子掛にかけた...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...だから吾輩はいつでも出会うたんびに山高帽をチョッと傾けて敬意を表する事にしている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...おまけに吾輩は内地の騎兵軍曹の古服を着て、山高帽に長靴、赤毛布(ゲット)に仕込杖(しこみづえ)……笑っちゃいけない...
夢野久作 「爆弾太平記」
...濠端(ほりばた)に山高帽を抑(おさ)へたる洋服づれの逃げ足の操人形(あやつり)に似る可笑(をか)しさを...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...馬に乗つて来たらしい山高帽(やまだかばう)を被(かぶ)つた四人の仏蘭西(フランス)婦人と僕等との三(み)組が食事をした...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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