...山越しに垂木村へ下りるというんですか...
海野十三 「火星兵団」
...十月十四日の晩の七時半ごろ山越しに南の方から相川へ戻つて來ますと...
江南文三 「佐渡が島から」
...二人で山越しをしながら云々(うんぬん)という処があったんですもの――」「でも...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...さらに山奥の飛駒村はこの閑馬と投票所が同じで山越しで投票にくることになっていたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...二十年程前といふとまだ私は二十を沢山越してゐなかつたので...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...山越して汗びつしより...
種田山頭火 「其中日記」
...それはかれ等とて毒の入つたまん頭やしびれ薬の雑ぜられてある酒なぞがそこにあらうとは思はなかつたけれども、今朝から持つてゐる不安――その山の中ではいつ馬賊に出会すかわからないといつたやうな不安が、絶えずかれ等をおびやかして、山越しに、否、むしろ岩石づたひに辛うじてそこに行着いた時には、どうして好奇にこんな山の中に入つて来たかと後悔されたのであつた...
田山録弥 「草道」
...険(けわ)しい山越しをさせることは考えものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨からここへ山越しをして来る間...
中里介山 「大菩薩峠」
...名月院から山越しして山之内へお逃げになるので...
久生十蘭 「だいこん」
...一人残らず山越ししてどこかへ行ってしまいそうな形勢で...
久生十蘭 「だいこん」
...砂山越しに汽笛が鳴つて...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...それから山越しで吉野へ出て...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...それから山越しで吉野へ出て...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...ひいひいたもれ火が無い無いとこの山越してこの田へおりてなどと歌ってきかせているのも...
柳田国男 「こども風土記」
...山越しに隣りの領内へ逃げたもようです」隼人は岡村七郎兵衛を見た...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...最後に比叡山越しに大津に出てみようと定雄は思った...
横光利一 「比叡」
...魚は山越しの海から売りに来るが...
横光利一 「夜の靴」
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