...民子は僕を手伝いとして山畑の棉(わた)を採ってくることになった...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...この場合二人で山畑へゆくとなっては...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...えつちらをつちら山畑の実のりを見に阪路を上つて往つたものだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...――・墓まで蔓草の伸んできた□水にはさまれて青草・山畑かんらんやたらひろがる・松かげ松かぜ寝ころんだ・茅花穂に出てひかる・山ゆけば水の水すまし□・地べた歩きたがる子を歩かせる□さみしうて夜のハガキかく川棚温泉の缺点は...
種田山頭火 「行乞記」
...――何だか私も山羊のような!(十一月二十日)(十一月十九日も)つつましくも山畑三椏(ミツマタ)咲きそろひ岩が大きな岩がいちめんの蔦紅葉なんとまつかにもみづりて何の木銀杏ちるちる山羊はかなしげに水はみな瀧となり秋ふかしほんに小春のあたたかいてふてふ雑木紅葉を掃きよせて焚く野宿つめたう覚めてまぶしくも山は雑木紅葉十一月二十一日早起...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...暮には残しておいた山畑を売りに父親が田舎へ出向いて行って...
徳田秋声 「足迹」
...その百姓のたがやしているのが急(きゅう)な山畑(やまはた)で...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「百姓マレイ」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...粟の山畑をひらき...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...第二の海竜丸は旦那の有(も)ち山や山畑からとれる木炭や米やを...
中村地平 「南方郵信」
...あの新大和繪風な色彩そつくりの山畑を遠くから見て...
長谷川時雨 「住居」
...そのあたりの山だの丘だの松林だの山畑だのが...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...山畑の縁などを見渡すと...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...其の谷の凹に少しばかりの山畑があるばかり...
三島霜川 「水郷」
...おまえらは従来どおり山畑を耕して食ってゆくがいい」「や...
吉川英治 「私本太平記」
...ついそこらの藪(やぶ)や山畑の窪(くぼ)には...
吉川英治 「源頼朝」
...武蔵は山畑の畝(うね)を這って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それは畑ともつかぬ山畑に一寸ばかりも萌え出て居る麥の芽を通してゞあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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