...奇癖と山気とがいくらかあり...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...山気(さんき)は翠(みどり)に滴って...
泉鏡花 「遺稿」
...そんな山気(やまっけ)のある人のようでもなく...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...いま初めて原始的な山気にふれ...
田中英光 「箱根の山」
...そのあたりいちめんにたゞようてゐる山気...
種田山頭火 「行乞記」
...四十七車窓に襲いかかる山気(さんき)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...杉木立の、鬱々とした、山気と、湿気との籠めている中に、大きい堂が、古色を帯びて建っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...一体になかなか山気(やまき)がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...山気(さんき)というものの迫り来る憂いは更にないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...探検時代に無かった山気の混濁がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...(これを指摘してくれたのは白石潔氏であったが)近頃はもうそんな山気も争気も無くなってしまった...
野村胡堂 「捕物小説のむずかしさ」
...山気至て冷なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして山気は山颪(やまおろし)の合方となッて意地わるく人の肌(はだ)を噛んでいる...
山田美妙 「武蔵野」
...氷室(ひむろ)を辿(たど)るような山気が冷々と迫る...
吉川英治 「剣難女難」
...山気(さんき)をうけた一種の奇童(きどう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...したがってこういう人々が仏法へ奉じる行作(ぎょうさ)は決まって形式的だった、遊山気分だった、派手だった...
吉川英治 「親鸞」
...ひと度冷(ひや)やかな山気(さんき)に面(おもて)を吹かれると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それはコケおどしに腐心する山気の匂いであり...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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