...奇癖と山気とがいくらかあり...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...山気(やまぎ)に富んだ三男は...
芥川龍之介 「庭」
...四十七車窓に襲いかかる山気(さんき)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...姪の結婚に山気のあったことは争われなかった...
徳田秋声 「挿話」
...山気(さんき)というものの迫り来る憂いは更にないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...向うが見えない山気(やまき)でやらかす王政復古も天下の諸侯に綸旨(りんじ)のなンのと勿体ないぞえ神にひとしき尊いお方の勅書を名にして言いたい三昧(ざんまい)我が田へ水引く阿曲(あきょく)の小人トドの詰りは首がないぞえそれに諂(へつら)う末社の奴原(やつばら)得手(えて)に帆揚げる四藩の奸物(かんぶつ)隅の方からソロソロ這(は)い出し濡手で粟取るあわてた根性眉に八の字...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝から霧が捲いて重苦しい山気だった...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...肝心(かんじん)なところで山気(やまぎ)だの謀叛気(むほんぎ)だのって低気圧を起しちゃ親不孝に当らあね...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...親譲(おやゆず)りの山気(やまぎ)がどこかに潜(ひそ)んでいるものと見えて...
夏目漱石 「門」
...南部の兵糧丸と言えば少し山気のある大名ならどこでも飛びつくよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...内々は富籤(とみくじ)までも買っているといった山気(やまき)のある按摩(あんま)でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...つまりわたくし共は山気(やまぎ)のある為事(しごと)をしてゐたのでございますね...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...深い山気の静寂がひえびえと身肌に迫った...
本庄陸男 「石狩川」
...山気をふくんで秋かと思うほど冷やかだった...
山本周五郎 「新潮記」
...着かざッた男女は遊山気分で矢来にむらがり...
吉川英治 「私本太平記」
...したがってこういう人々が仏法へ奉じる行作(ぎょうさ)は決まって形式的だった、遊山気分だった、派手だった...
吉川英治 「親鸞」
...山気を出すところだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...山気(やまけ)のない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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