...」これは山桃の鉢植ゑを後に苦い顔をしてゐたペツプの言葉です...
芥川龍之介 「河童」
...山桃の花の樣に可愛い兒であつた...
石川啄木 「散文詩」
...足尾銅山桃岩水の渡良瀬川に入るもの有毒物を含有すること事実なりといっている...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そこで聞くと、椎の友会は、伊藤松宇(しょうう)、森猿男(さるお)、片山桃雨、石山桂山、石井得中の五氏の顔触れで、月並家の運座には、宗匠のみが選者となるのを改めて、座中の共選という事にしているそうだ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...間もなく片山桃雨氏が蕪村の句の僅かばかり書き集めた写本を探し出したので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その他片山桃雨氏と...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...夫に到る處山桃がある...
長塚節 「壹岐國勝本にて」
...さてもつれなの山桃やといふのがあつた...
長塚節 「壹岐國勝本にて」
...山桃は幾年か前からどんなのかと思つて心にかけて居たが博多で始めてたべて...
長塚節 「壹岐國勝本にて」
...一月二十一日(火曜)晴後雨伊豆山桃李境...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...日本の勝ち/\山桃太郎のやうな種類のものであつたが...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...山桃(さんとう)の実...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...山桃は人なき里にたわわに実(みの)る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...花山桃林(くわざんたうりん)さびれつつ牛馬は華洛(みやこ)に遍満し非職の兵仗流行(へいぢやうばや)りにて天下一統珍しや御世に生まれて様々の事を見聞くぞ不思議なれ京わらんべの口遊(くちずさ)み十分の一を漏らすなりで...
吉川英治 「私本太平記」
...山桃の木にかこまれているお厩門(うまやもん)から出てゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
...松と山桃それに笹が沢山生(は)えていまして...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ただ、山桃の樹四、五本のあいだに、龍胆(りんどう)の紋のついた幕がひらめいていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この山桃は東京あたりではなか/\喰べられない...
若山牧水 「樹木とその葉」
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