...又自由は山巓(さんてん)の空気に似ている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...遠い山巓(さんてん)から漲り落ちる大石の洪水の上にゐるのであつた...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...山巓から襲ひ來る霧の中に立盡した時...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...山巓に沈み行く一片の雲を仰ぎては...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...次第に旗のごとく帶のごとくその山巓を卷かんとす...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...ヴァエア山巓(さんてん)への道を斫(き)り拓(ひら)いていた...
中島敦 「光と風と夢」
...▲烏山巓の小さな社の縁(えん)へ腰をかけて一行の者は社務所で呉れた紙包の握飯をひらいた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...深い木立の間を雲霧にぬれて漸く山巓について何となし人寰を離れた感じで居る所へこんな烏が飛んで來たのは更に別天地のやうに思はれた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...その真理が見出される山巓(さんてん)にあるのではない(11)...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...由子は遠く山巓(さんてん)に湧き出した白雲を見ながら...
宮本百合子 「毛の指環」
...その山巓の屹立した岩の上では夜毎に北斗が傲然と輝いた...
横光利一 「静かなる羅列」
...山巓の稍々低い南の方から...
吉江喬松 「山岳美觀」
...例へば武藏といふ一人の人物が病んだ足を引きずつて山巓に登つて行くといふだけのことを...
吉川英治 「折々の記」
...すべての兵が山巓(さんてん)の一端へ登りきると...
吉川英治 「三国志」
...陣営のある所からまたすこし登った平井山の山巓(さんてん)に近い一平地である...
吉川英治 「新書太閤記」
...心は高く栗原山の山巓(さんてん)から日本中のうごきと...
吉川英治 「新書太閤記」
...其處に清らかな山巓の一點を置いて...
若山牧水 「樹木とその葉」
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