...又自由は山巓(さんてん)の空気に似ている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...茶褐色の草とに掩われた山巓が浮き上るのは...
石川欣一 「山を思う」
...是日山巓兩中の地爆裂して火を噴き砂石泥土を迸流し山麓の諸里落是が爲めに蕩盡せられ人畜の死傷せるもの夥し是時島の近海に新嶼を生ぜり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...カルレムエ山脈第一の高峰ウルムナリ山巓(さんてん)が見えるでしょう...
海野十三 「空中墳墓」
...山巓のところは、まさに異状があった...
海野十三 「第五氷河期」
...けだし山巓(さんてん)平坦なるより名を得たるものならん...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...またその隣りの山巓(さんてん)に列なり...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...次第に旗のごとく帶のごとくその山巓を卷かんとす...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...」東の山巓から、二条の緑いろの光が射し出ていて、それは実際美しかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...▲烏山巓の小さな社の縁(えん)へ腰をかけて一行の者は社務所で呉れた紙包の握飯をひらいた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...山巓に達する軌道あり...
長塚節 「草津行」
......
中谷宇吉郎 「雪」
...家七間霧にみな貸す初秋を山の素湯(さゆ)めで来しやまろうど赤城山巓大沼のほとりにその昔一軒の山の宿があつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それからいくつもの真っ白い鶏冠のような山巓(さんてん)が...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...その山巓の屹立した岩の上では夜毎に北斗が傲然と輝いた...
横光利一 「静かなる羅列」
...心は高く栗原山の山巓(さんてん)から日本中のうごきと...
吉川英治 「新書太閤記」
...霧の下にじっと槍を立てている――どうっ――と山巓(さんてん)からふき颪(おろ)してくる暁闇の大気が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...其處に清らかな山巓の一點を置いて...
若山牧水 「樹木とその葉」
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