...一方は裏山へ上る山岨(やまそば)の落葉の径(こみち)...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...をさな兒を綱に曳きつゝ山岨の上り下りを日課とはする奧州に名高き阿武隈川の水源にして...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...葉っぱばかりさやさや揺れているしんとした山岨(やまそば)の段々畑から派手なような寝ぼけたような歌ごえが聞えてくるというのは...
久生十蘭 「生霊」
...山岨(そば)の道なき処を転ぶが如く走り降り...
夢野久作 「白くれない」
...うち敷きて憩ふ落葉の今年葉の乾き匂ふよ山岨道(やまそばみち)にうら悲しき光のなかに山岨の道の辺の紅葉散りてゐるなり其処を立って暫く行くと上高地に行く道と平湯に向うのとの分れる所に来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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