...いかにも山の湯の町らしい...
種田山頭火 「行乞記」
...湯田競馬・くもりおもたく勝つたり敗けたりして麦田ひろ/″\といなゝくは勝馬か遊園地・さくらちるあくびする親猿子猿檻の猿なればいつも食べてゐる・猿を見てゐる誰ものどかな表情山口運動場・椎の若葉もおもひでのボールをとばす建築工事雲雀がさえづる地つきうたものびやかに声を力をあはせては大地をつく・芽ぶくなかのみのむしぶらり・ふたりのなかの苺が咲いた・山の湯へ...
種田山頭火 「其中日記」
...山の湯へ行く、帰りみちに酒店に寄つたら、下物として冬菜を一皿御馳走してくれた、ほうれん草に似てゐてうまい、宿ではオコギのおひたしがうまかつた...
種田山頭火 「旅日記」
...猟銃を下げて獲物の小鳥を沢山に持つてゐた隣の若い田舎の男が後で父親の行つてゐる山の湯の宿の息子と知れて...
田山録弥 「父親」
...それとも山の湯に浸って少時の閑寂を味わいたくなるのが自然であろう...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...北海道の広漠たる平野やアカシアの都会や山の湯のことなどが浮んできた...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...――あの時と同じ眼眸を、今、この山の湯でも、秋子は私の上に据えている...
豊島与志雄 「憑きもの」
...又同じ時の歌に 梅の実の黄に落ち散りて沙半ば乾ける庭の夕明りかな 山の湯が草の葉色を湛へしに浸る朝(あした)も物をこそ思へ などがある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それほど旧式な山の湯の光景が第一句の雪深きに照応して分るのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...伊豆山の湯滝を楽しむ気だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
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山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
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三好達治 「短歌集 日まはり」
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三好達治 「わが路ゆかむ」
...ようやく脱稿して斯(か)くは山の湯へ疲れやすめという幕でげす」「からす貝の作が売れるとはとんだ世の中になったものだ...
山本周五郎 「新潮記」
...自動車は宿場町を過ぎると廣い坂道を山の湯へ向つていつた...
横光利一 「榛名」
...越後の山の湯にいるとき...
横光利一 「旅愁」
...いつか越後の山の湯へ行ったときに...
横光利一 「旅愁」
...折があらばまたこの三つ四つの山の湯を廻つて見度いと思ふ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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