...すぐにその巌石を小山のような肩へ抱(だ)き取った...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...小山のような大きな五体を寝床にくねらして...
有島武郎 「或る女」
...山内(さんない)いちめんの杉森(すぎもり)からは深山のような鬼気(きき)がしんしんと吐き出されるように思えた...
有島武郎 「或る女」
...たちまち黒山のような人だかりとなった...
海野十三 「流線間諜」
...それで兼山のような一国の信望の厚い人がそう言えば...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...黒山のような両側の人だかりが見物している...
中里介山 「大菩薩峠」
...何をいうにも小山のような奴等が...
中里介山 「大菩薩峠」
...――石津右門というのは、五十前後の鬼が霍乱(かくらん)を患ったような悪相の武家、眼も鼻も口も大きい上に、渋紙色の皮膚、山のような両肩、身扮(みなり)も、腰の物も、代表型(ティピカル)な浅黄裏(あさぎうら)のくせに、声だけは妙に物優しく、折目正しい言葉にも、女のような柔かい響きがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山のような死体から発する臭(におい)がたまらない...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...波の余勢が風にあおられて山のような逆浪(さからいなみ)が立ち...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...噴火山のような黒煙と焔をはきつつあり...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...――が海はまだ台風の名残りで山のような波を揚げていました...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...大東(だいとう)の中原村(なかはらむら)の豊秋彦明神(とよあきひこみょうじん)を成田(なりた)の不動さまほどの人気にしようなどとしたために山のような借財を背負って...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...黒山のような人がごった返している...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...山のような群衆に取り囲まれてしまった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...見るまに、山のような、紅蓮(ぐれん)と化して、大波の底に沈没した...
吉川英治 「三国志」
...山のような波がかぶった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...石舟斎へ」さながら深山のような林や谷間を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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