...それ故に一層物凄く恐ろしかった...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...「ビルデングの最上層に能舞台を作って...
高浜虚子 「丸の内」
...その塔を七層の大塔にしたが...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...その上に氷点以上の比較的温暖な気層のある場合に起る現象である...
寺田寅彦 「凍雨と雨氷」
...それはちょうど人生の表層に浮き上がった現象をそのままに遠くからながめて甘く美しいロマンスに酔おうとするようなものである...
寺田寅彦 「春六題」
...酒に耽(ふけ)ることが一層甚だしくなって...
中里介山 「大菩薩峠」
...一層ひどくガタガタやる...
久生十蘭 「魔都」
...腹が立つことがあると、一層、やたらに仕事がしたくなるのは、マンの癖であったが、今や、嫉妬の鬼と化したマンの、総身の力をこめた手で、釜は、ピカピカと、美しく磨きだされた...
火野葦平 「花と龍」
...まだお前さんはそんな気楽な事を言てお出(い)でなさるのかえ」トお政が層(かさ)に懸ッて極付(きめつ)けかけたので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...支那よりもモー一層保守的の樣に考へらる...
松本文三郎 「印度の聖人」
...樵夫以前より一層侘しく暮したと出(い)づ...
南方熊楠 「十二支考」
...一層三田は不機嫌になつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...更に一層濃艶なものを書いて貰ひ度い事だ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...本式にするとその側へ菓物の煮たのを添て一緒に戴きますが甘味と酸味(すみ)で大層結構です...
村井弦斎 「食道楽」
...処女の帯を解くに一層長じたる強き夫を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それを一層なにか物語めいた感じにして...
山本周五郎 「新潮記」
...少くも武井畫伯の山岳愛好の情熱はこの御岳への登山旅行によつて一層深められたことは事實であらう...
吉江喬松 「山岳美觀」
...だから私はちょうどこの断層のまん中にいたことになる...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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