...男ぶりの人に優(すぐ)れた相撲はことごとく僕の贔屓(ひいき)だった...
芥川龍之介 「追憶」
...君平や崋山としばしば音信した一事からして馬琴に勤王の志があったと推断するのは馬琴贔屓が箔をつけようための牽強説である...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...贔屓の丁稚(でっち)の茶碗(ちゃわん)にごはんをこっそり押し込んでよそってやったものだそうだが...
太宰治 「パンドラの匣」
...達吉を贔屓にしてる女将は...
豊島与志雄 「霊感」
...ヨウさんは稽古の日といえば欠さず四時半頃(ごろ)に会社からお抱(かかえ)の自動車で馳(か)けつけ稽古をすますとそのままわたしを引留め贔屓(ひいき)の芸者を呼んで晩餐(ばんさん)を馳走(ちそう)した...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...新撰組が相撲の贔屓(ひいき)となり...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしを贔屓(ひいき)にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつも御贔屓(ごひいき)にあずかるお部屋様に対しての敬意ばかりではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...贔屓とを捧げている...
中里介山 「大菩薩峠」
...どう贔屓目(ひいきめ)に見ても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私も長いこと御贔屓(ごひいき)を受けましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...父のまがつみを同情する知己の贔屓もあって...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...その折は特別に贔屓(ひいき)というほどでないものでさえおしんだ...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...「御難をして熱海の贔屓を頼つていく一節など如何にも実感があつて志ん生の自叙伝を聴く思ひがあつた」と当時安藤鶴夫君から東京新聞紙上で激賞され...
正岡容 「落語家温泉録」
...壽阿彌のためには自分の贔屓(ひいき)にして遣(や)る末輩であつたことは論を須(ま)たない...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...自分の舞台姿に贔屓(ひいき)をよせた好色な老人と思いこませて...
吉川英治 「江戸三国志」
...いかに自国を贔屓目(ひいきめ)に見ても...
吉川英治 「三国志」
...軍功を依怙贔屓(えこひいき)になし...
吉川英治 「三国志」
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