...塵程の屈托が無い様に...
石川啄木 「刑余の叔父」
...屈托だらけなのである...
高田保 「貸家を探す話」
...鶏頭(けいとう)のうしろまでよく掃かれあり九月二十五日 「玉藻五句集(第七十九回)」爽やかに屈托といふもの無しに爽やかに皆面(おも)上(あ)げて真つ直ぐに九月二十六日 鹿郎祝賀会...
高浜虚子 「六百句」
...屈托気(くったくげ)にふらりふらりと揺れる...
夏目漱石 「草枕」
...屈托気(くったくげ)が少ない...
夏目漱石 「写生文」
...僕はもうあの事について叔父さんの心配なさるほど屈托(くったく)していないつもりですから安心して下さい...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...こんなに屈托した顔を一度も見せたことのない夫だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んとなく屈托(くつたく)した調子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃の屈托(くつたく)に對する...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さういふ和尚さんを相手に何の屈托もなく春の一日を遊び暮す作者の心持...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それで文三は今又屈托(くったく)の人と為(な)ッているので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...心に変な屈托がある為か...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...ほのかな陰影をふくめた屈托のない花のやうに...
牧野信一 「小川の流れ」
...茫漠たる想ひにばかり酔つてゐる己れの存在が周囲の者の内心に如何(どん)な悲しみを与へてゐることだらう――そんな弱々しく尤もらしい屈托などにまで走つた...
牧野信一 「雪景色」
...下女下男子守の雇ひ入れに屈托することがなかつたゝめである...
正宗白鳥 「幼少の思ひ出」
...首都の鼠族ほど食糧に屈托(くったく)せぬものはないといってよい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...屈托のない顔で釣をする者が若干ある...
柳田国男 「雪国の春」
...太い目元に皺(しわ)の寄る屈托(くつたく)のない笑顔して...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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