...正體(しやうたい)は見屆(みとゞ)けた...
泉鏡太郎 「十六夜」
...義雄からお鳥に送つた手紙にも向うへ屆かないのがあることを語つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...徒勞(むだ)である喞筒(ポンプ)へ群集(ぐんしふ)は水(みづ)を汲(く)むのに近所(きんじよ)の有(あら)ゆる井戸(ゐど)は皆(みな)釣瓶(つるべ)が屆(とゞ)かなくなつた...
長塚節 「土」
...そしてその晩は女がその家の門を這入るのまで見屆けて別れたんだ...
南部修太郎 「S中尉の話」
...變死の屆出があると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この世の中で一番行屆く人間だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...屆く人ですね」年上の酉藏(とりざう)は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの女が見屆けてくれましたが」「それから?」「それつきりですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...注意が屆くといふ便利もあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...店の指圖はなか/\行屆くらしく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後ろからズブリと背中を突かれた」八五郎の説明はなか/\行き屆きますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...掃除もさのみは行屆かぬがちに...
一葉 「暗夜」
...これまでも長靴の掃除がともすれば不行屆であつたりはしたけれど...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...――丁度そこへ郵便屋さんが登つてきたので(大抵かうやつて食事をしてゐる最中にいつも郵便が屆くのも樂しみの一つです)紅茶を一ぱい御馳走してやりました...
堀辰雄 「七つの手紙」
...ときどきおえふの許に東京から手紙が屆いた...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...その度毎に私は父からの屆物であるといふ洋服や時計や望遠鏡や物語本などを貰つた...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...右衞門佐若年のために政事向不行屆とあつて...
森鴎外 「栗山大膳」
...わたくしが一心に見たい見たいと思ふ念が屆いたといふものでせうか...
森林太郎 「身上話」
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