...舟夫の一人は舟に居残り...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...殊に小人数ですから家族的気分でいいとかいいながら、それだけ競争もはげしく、ぼくなど御意見を伺わされに四六時中、ですから――それに商売の性質から客の接待、休日、日曜出勤、居残り等多く、勉強する閑(ひま)はありません...
太宰治 「虚構の春」
...まだ肉を捜して居残り...
太宰治 「竹青」
...………こいさんは関西に居残りですか」「はあ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それは春琴が十七歳の五月で佐助は大阪に居残り女中二人が附き添って十月まで有馬に滞在(たいざい)し目出度(めでたく)男の子を生んだその赤(あか)ん坊(ぼう)の顔が佐助に瓜(うり)二つであったとやらでようやく謎(なぞ)が解けたようなものの...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...アリョーシャはむしょうにそこに居残りたかったけれど...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あくまでも居残り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分は毎年(まいねん)のようにこの年の夏も東京に居残りはしまいか...
永井荷風 「夏の町」
...手を尽して居残りの策を講じていたが...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...居残りの床山であろうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...体(てい)のいい居残りのままだったし...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「居残り」は私には狂馬楽・盲小せん・先代正蔵の時代を懐かしむ意味で何ともいえないものばかりでなく...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...あんたを掴めえるために居残りさせられてゐたつう人達だ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...「また居残りでしょう...
室生犀星 「幼年時代」
...居残りや宿直の先生たちに妙な意味で見咎(みとが)められるかも知れないし...
夢野久作 「少女地獄」
...居残りで研究をしている恰好だ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...居残りを決行したのだ...
横光利一 「夜の靴」
...農民のみとは限らず、一般人の間にも生じているこの不通線は、焼けたもの、焼け残り、出征者や、居残り組、疎開者や受入れ家族、など幾多の間に生じている無感動さの錯綜、重複、混乱が、ひん曲り、捻じあい、噛みつきあって、喚(わめ)きちらしているのが現在だ...
横光利一 「夜の靴」
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