...まるで御隠居様のようになっていたんで御座(ござ)いましょうね...
池田蕉園 「「ああしんど」」
...「私にも国もとにこの御隠居様と同じ年恰好のお祖父様(じいさま)があります...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...「山木さん、久しぶりごあんすな」「いや、御隠居様、どうも申しわけないごぶさたをいたしました...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...――川島様の御隠居様がおすわり遊ばしておいで遊ばすと申しますれば...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「如何様にもお詫いたす」「これは貴いお方の御隠居様が...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...当分手許に差し置く――と御隠居様の仰せで御座います」小腰を屈めたのは...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...――それがまた御隠居様の気に入らないのさ」そんなことを言うお仲の声と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俗では水戸の御隠居様と云う...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...水戸の御隠居様、水戸の老公と尊称して、天下一の人物のように話して居たから、私も左様(そう)思(おもっ)て居ました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「くつろぎなさい」もういちど御隠居様は言った...
正岡容 「寄席」
...その十何匹の黒猫が残らず御隠居様の前へ...
正岡容 「寄席」
...こんな御隠居様を持っておいでなさるんだ...
正岡容 「寄席」
...茶碗酒の召し上がれる御隠居様なんかなかなか話せるというものじゃないか...
正岡容 「寄席」
...御隠居様の御意にかなった」「ありがたいことでございます...
正岡容 「寄席」
...「御隠居様よ、又お清が来ましたぞえ何なりと買ってやりなんしょ」と頬を赤くして火を吹いて居(ママ)下女の正は台所から声をかけた...
宮本百合子 「同じ娘でも」
...御隠居様御不快為御看病東京府出府被仰付...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「――何がおかしいんだ、笑いごッちゃねえぞ、このご隠居様は、遠い作州から出て来なすって、自分の息子の嫁を奪(と)って逃げた野郎を討つために、先ごろからこの清水寺へ日参をしておいでなさるんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なんとして下さるのじゃ」「へえ……それではご隠居様には...
吉川英治 「宮本武蔵」
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