...贋物が恐いと尻込みする人は...
會津八一 「支那の明器」
...いつになく尻込みをして...
海野十三 「地球発狂事件」
...こればかりは……」古島老刑事はひどく尻込(しりごみ)をする...
海野十三 「四次元漂流」
...すべてうしろへうしろへと尻込みしていた...
太宰治 「逆行」
...云って尻込みしていたが...
田中貢太郎 「累物語」
...学校の休みとさへいへばとかく尻込みがちな私を無理やりにひつぱりだしてただもうその機嫌を損じるのがつらさにまた……せうことなしについてゆく私に釣道具をかつがせ...
中勘助 「銀の匙」
...馬は尻込みをするばかり……「どう...
中里介山 「大菩薩峠」
...揉手(もみて)をしながら尻込みをしております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんなことになるか解らない――」ガラッ八は日頃にもない尻込みをするのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...尻込みをするだけで」信吉はお猿の機嫌の悪さに手を焼いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何處でお濕(しめ)りにありついたんだ」平次は眼顏でその邊を片付けさせて、それでも機嫌よく迎へると、「相濟みません、飛んだ勸め上手な女につかまつて、尻込みしながら、到頭盛りつぶされてしまひました」他愛、他愛、――八五郎は泳ぐやうな手つきで、ドカリと尻餅をつくのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼が人差指を立てるだけで多くの人々は尻込(しりご)みするのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...尻込みしていると...
久生十蘭 「あなたも私も」
...尻込みしてしまった不甲斐なさはなんという確信のなさ...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...われわれの力ではと尻込みをする...
久生十蘭 「魔都」
...一信の原稿も書かないうちに沖縄のことかとおもって尻込みしたが...
山之口貘 「沖縄帰郷始末記」
...色紙といふ一つのいかめしい傳統的な形式――それを出されて、ひとつ畫を、と求められると、その形に恐れたり囚はれたりして、多少描ける手を持つてゐる人でも、まづ尻込みする、遠慮する、逃げまどふ...
吉川英治 「折々の記」
...そうしてポルトガル人の間にさえ尻込みする人の出るほど残虐の限りをつくしたと云われている...
和辻哲郎 「鎖国」
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