...彼女と尻目に振り返ってしまった...
...一瞬尻目で見たけど、すぐに戻した...
...彼に尻目で見られたのが気になって仕方がない...
...尻目で確認したけど、やはりそれは彼女だった...
...小さな子供が可愛くてつい尻目で見てしまった...
...水々しい銀杏返(いちょうがえ)しに結ったお芳を時々尻目に窺(うかが)ったりしていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...物うげに日光を尻目にかけてうずくまった畑の土……...
有島武郎 「フランセスの顔」
...恐縮しきっている松吉を尻目にかけて...
海野十三 「雷」
...まだ机の上をゴテゴテ取片づけているのを尻目(しりめ)にかけて...
江戸川乱歩 「接吻」
...そして呆気にとられている人々を尻目にかけ...
大阪圭吉 「闖入者」
...出迎えた雲林は尻目にそれを見て苦りきっていたが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...婦人は尻目にじろりと紳士の顔を見ながら云つた...
薄田泣菫 「茶話」
...良斎が尻目にかけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...御兄様」驚く寿美子を尻目に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ガラッ八を尻目に野次馬の群がる中を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを尻目に、人立ちのする中庭に入つて行くと、香之助の死骸は、縁側から部屋の中へ運び入れて、主人五郎次が指圖役に廻り、下男の猪之松と、下女のお富が何や彼と世話をして居り、もう一人の下女――遠縁の娘といふお組だけは、この家でたつた一人の泣き役で、貧し氣な香之助の床の前を飾りながら、せぐり上げ、せぐり上げ泣いて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...呆れ顔をした番頭を尻目にかけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...まっすぐにものを見る人間でしたが……」海のほうへ尻目づかいをしながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...石田氏のほうを尻目で見ながら...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...野の百合はソロモン王の栄華を尻目にかける頑な心の持主である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「さあ、まあ、一ぺえ飲(や)んねえ――」「まさか、お坊さん、毒酒じゃああるまいね?」お初は、尻目にかけて、冷たく笑った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...見たばかりと聞き「へえ左様でございますか」と小金吾を尻目にかけ...
三木竹二 「いがみの権太」
...邸へまいれ」武士は多少は憐愍(れんびん)の尻目で見やった...
山本周五郎 「長屋天一坊」
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