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饗庭篁村 「木曾道中記」
...それで尻からげという扮装(なり)...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...地下足袋を穿いて、尻からげで、石油買ひに街へ出る、チヤンチヤン(このあたりではソデナシといふ)を着たおぢいさんの姿には我ながら吹きだしたくなつた、そして、アーブラ買ひにチヤア買ひに、といふ童謡を思ひだして泣きたくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...尻からげする癖を持つやうになつた...
種田山頭火 「其中日記」
...江畔老といつしよに閼迦流山へ遊ぶ、尻からげ、地下足袋、帽子なしの杖ついて、弥次さん喜多さん、とてもほがらかである...
種田山頭火 「旅日記」
...いつのまにか下してゐた着物の裾を又尻からげにかゝつてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...浴衣がけで尻からげにし...
田畑修一郎 「盆踊り」
...然し東京の玄関(げんかん)から下駄ばきで尻からげ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...丁度股引尻からげ天秤棒を肩にした姿を山路愛山君(やまぢあいざんくん)に見られ...
徳冨盧花 「水汲み」
...尻からげして、三吉は、こんどは土堤道をあと戻りし、やがて場末の町にはいってきた...
徳永直 「白い道」
...誰が笑おうと彼が悪口を云おうと、赤い尻からげで、あら、えっさっさだ! 一ツ屋台でも出して何とかこの年のけじめをつけてみたいものだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...恭ちゃんのところへ行くと云って野村さんまた尻からげで帰る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私が尻からげをして歩いているので...
林芙美子 「新版 放浪記」
...誰が笑おうと彼が悪口を云おうと、赤い尻からげで、あら、えっさっさだ! 一ツ屋台でも出して何とか此年のけじめをつけよう...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...眉面(まゆつら)つきはありし日にそのまま……尻からげなどして空嘯(そらうそぶ)いていずと...
久生十蘭 「生霊」
...尻からげの上にうしろ手を組み矢内亀之丞はゆっくり出て行った...
本庄陸男 「石狩川」
...「みんな尻からげを落せえ! たすきをとれえ!洟(はな)をすゝりこめえ!」汽車は鼻先を近づけて来ました...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...荒(すさ)みゆく御曹子(おんぞうし)の悩(なや)み一半開きの傘に首を入れて、白い素跣足(すはだし)、尻からげ、小雨に暗い柳原土手を、一散走りに飛んできた一人の侍...
吉川英治 「剣難女難」
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