...女として尤もらしい...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...又増田が花翁といふ尤もらしい俳號であることも三藏は此時初めて知つた...
高濱虚子 「俳諧師」
...何分にも確実な観察の資料がないから何らの尤もらしい推定さえ下すことも出来ない...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...又政治家は自己の失敗又は野心をば尤もらしい推理を考え出すことによって正当づけようと企てる...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...空間を空間表象として問うことをばその最も尤もらしい問い方であると思い做しているであろう...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...多くの尤もらしい信奉者を見出しはしないかを...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...恐らく彼は一くさりの尤もらしい満蒙経綸策を付け加えることを忘れないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...尤もらしい高名な大哲学者が...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...常識上尤もらしい無理のないことだろう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...八五郎は日本一の尤もらしい顏をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤もらしい疑いも成立しないことになりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御大家の御使者見たいな尤もらしい顔をして入って来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかにも尤もらしい阿星右太五郎でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃尤もらしい顏をして居るだけに馬鹿馬鹿しくなります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...矢張り尤もらしいことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤もらしいことをいって...
久生十蘭 「蝶の絵」
...あのやうに尤もらしい顔付きをして「若しもタキノが...
牧野信一 「貧しき日録」
...茫漠たる想ひにばかり酔つてゐる己れの存在が周囲の者の内心に如何(どん)な悲しみを与へてゐることだらう――そんな弱々しく尤もらしい屈托などにまで走つた...
牧野信一 「雪景色」
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