...巣鴨に行きさへすれば其尤なる者が室と室とを相接して虎視してゐるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...慰労会の尤なるものは向島の八洲園の大きな庭で園遊会をやった...
板谷波山 「美術学校時代の岡倉先生」
...分裂しがちな人間の認識と研究の総体を不離の一者に結び付けた人の尤なる者...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...文学的想像力の所産を創造の尤なるものだと考える文学者達は別としても...
戸坂潤 「技術の哲学」
...事実を概念によって強制するものの尤なるものとして評価されるに至った...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...処で田辺哲学の文学的特色の尤なるものはその折衷主義だと見做してよいなら...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...政治は云うまでもなく実際生活の尤なるものだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...将来の歴史記述の材料となるものでは今日の所謂新聞がその尤なるものであろうことは...
戸坂潤 「思想としての文学」
...吾々は実践の尤なるものとして...
戸坂潤 「辞典」
...私は少なくともしばらく前に政党として結成された「労農無産協議会」をこの実行志望者の尤なるものとして挙げねばならぬと考える...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...気勢を揚げた尤なるものの一つも亦...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...自明感或いは一般の明白感の尤なるものは...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...アリストテレスはその解釈の種類に四つの場合を挙げてその尤なるものとして substratum を指定している...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...特に漢代以後支那哲学の正統となった儒教は教学の尤なるものだ(経学・礼教)...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...彼等は正さしく口碑的豪傑の尤なるものである...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その尤なるものであった...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...會津の如きは其尤なるものである...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...その尤なるものであらう...
吉川英治 「折々の記」
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