...一応尤(もっと)もに聞えるよ...
石川啄木 「一利己主義者と友人との対話」
...尤もこういう風采(ふうさい)の男だとは多少噂(うわさ)を聞いていたが...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...尤も亡くなつた上田敏博士などは...
薄田泣菫 「茶話」
...雪子が口癖のように云うのも尤もである...
谷崎潤一郎 「細雪」
...貴下が御立腹になるのも御尤も千万であり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...尤(もっと)もそれも...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...尤も上段の間(ま)の御簾(みす)のかげまでお出ましになって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...尤もお賽銭でも相手が東郷元帥の遺骸だから少し変に思われるまでで...
戸坂潤 「社会時評」
...確かに一種常識的な尤もらしさを持っている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...――尤(もつと)も西國三十三ヶ所の靈場を廻つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――尤(もつと)も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も私はさうお話しいたした事もございませんけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...尤もその家でも他の部屋々々には明るい電灯が点いてゐたのですが...
牧野信一 「ランプの便り」
...尤も昭和復興以降の東京都と雖も多少の見る可き景情がないでもなかつたが...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...尤もこの事に付いては...
眞山青果 「茗荷畠」
...御存じの無いのは御尤も千万ですが...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...幾つも並んでいるのが不思議と仰有(おっしゃ)るのでしょう」「……そ……その通りその通り……千里眼千里眼……尤(もっと)もチューリップはここから見えませんがね...
夢野久作 「一足お先に」
...これがここでは一番に美しく貴くなるのは尤もである...
横光利一 「欧洲紀行」
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