...尤もその車の内は...
芥川龍之介 「地獄変」
...尤も顔の仕上げばかりではなしに...
上村松園 「旧い記憶を辿つて」
...尤も冒険をしたり歩き廻ったりの...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...尤も、それは僕が石井氏の絵を好むと同時にデュピュイの絵を愛するという、僕の主観裡に於て二人が握手しているのかも知れない...
辰野隆 「銷夏漫筆」
...尤も自然科学の世界を取って見ると...
戸坂潤 「思想としての文学」
...尤もこの法則は、場合によっては芸術の価値尺度と考えられるカノンやコードではなくて、一種の社会法則に還元して持ち出されることもある...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...尤(もっと)も東京駅へ人を送りに行った帰りだという事である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...その御不審は御尤(ごもっと)もでございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...逃出した吉三郎は薄情だ」「成るほどね」「尤もなまじつか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――尤(もつと)もその晩...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前は女の鑑定(めきゝ)は早い」「尤も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤(もつと)も、私の惚氣は死んだ女房が嫁に來たときの話で、もうすつかり黴(かび)が生えてをりますが、二年前に髮まで切つたお銀さんには、惚氣くらべぢや叶(かな)ひつこはありませんが――」圓三郎はその時のことを思ひ出したか、相好(さうがう)を崩して話すのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤(もっと)もの事と思い...
福田英子 「妾の半生涯」
...尤も是はかね合(あい)もので...
二葉亭四迷 「平凡」
...尤も仕事さへありや...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...尤(もつとも)棺の幅を非常に狭くして死体は棺で動かぬようにして置けば花でつめるというのは日本のおが屑などと違ってほんの愛嬌に振撒て置くのかも知れん...
正岡子規 「死後」
...尤(もっと)も、主観の能動性を絶対的に考える主観主義の立場にとっては、主観から独立に物自体の存在を許すことは不徹底であるといわねばならぬであろう...
三木清 「哲学入門」
...……御尤(ごもっと)もです...
吉川英治 「旗岡巡査」
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