...尤(もっと)も昔は樹木も茂り...
芥川龍之介 「本所両国」
...獏と鸚鵡とが胴中のところで継ぎ合わされているペン画が尤もらしく掛けてあるのを発見した...
海野十三 「獏鸚」
...尤(もっと)もそれはナオミが何処(どこ)からか噂(うわさ)を聞いて来て「是非行って見よう」と発議したので...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...尤も医者もあとで吾子を亡くして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...尤も同じく貧窮していても...
戸坂潤 「学生の技能と勤労大衆」
...尤も実際の場合の一つ一つが皆この方式にあて嵌まるというのではないが...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...処で田辺哲学の文学的特色の尤なるものはその折衷主義だと見做してよいなら...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...戒厳令のためとかクーデターのためとか甚だ尤もなことを云うのである...
戸坂潤 「社会時評」
...尤も、この点になると、デカルトの恐らく極めて意識的に注意を払った方針にも拘らず、必ずしも極端に徹底しているとは云えない...
戸坂潤 「読書法」
...尤(もつと)も牙彫の根附なんかは知りませんよ」「確かに持つてゐた筈だが――」「親分も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――尤も錦太郎が夢中で傷を押へた手で汚(よご)したせゐかも知れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――尤もまるきり聽えないわけぢやありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も友吉どんは別でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤(もっと)も、母がいるじぶんでも、それが彼の好みであって、――こんなに手のかからない子も珍しい、なんだか情がうつらないようでこころぼそい...
山本周五郎 「竹柏記」
...尤も若槻内閣へ売っちゃドッチミチ損だが……...
夢野久作 「焦点を合せる」
...これが出ると尤もすぎて話はそこで停止する...
横光利一 「夜の靴」
...「大岡どのの御不審は尤(もっと)もです...
吉川英治 「大岡越前」
...尤(もっと)も、召使いは、四、五人ほど来たらしいけれど、荷物と言っては、古びた書箱(ほんばこ)と机と、いと貧しい世帯道具が一車(ひとくるま)、ガタクラと、その宏壮(こうそう)なる新屋敷へはいったのみである...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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