...古き思想を新しき獨創として誇説する無學者の姿程醜くも慘ましくも滑稽なるものは尠い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...人数こそ尠いが、この行為は戦争だよ...
林不忘 「安重根」
...作に当気(あたりげ)のないものは尠い...
田山録弥 「解脱非解脱」
...内容を豊富にしようと心がける人は非常に尠い...
田山録弥 「解脱非解脱」
...殊に日本にはかういふ傾向の作品は尠いから...
田山録弥 「小説新論」
...そこまで行つた人は甚だ尠い...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...私の友人中には中小商工業者が尠いので問題にしないでおこう...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...船の大きな割りにボウト積載数の尠いことなど誰も気に留めなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...そこらは城兵も尠いはず...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...貧乏であったが健康で怒ることの尠い妻だった母を見て来たのだと思うと...
宮本百合子 「海浜一日」
...決して尠い仕事をした年ではありませんでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...トラックがどっさり徴発されてこちらにのこっているのは尠いので仕事は沢山あるそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一常は無駄口の尠い唐沢周得氏が...
矢田津世子 「女心拾遺」
...水量の尠いと共に急勾配の河床と岩礁とが多く...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...持つだけの素養を人格に心がけてゐる者は尠い...
吉川英治 「折々の記」
...でもこちらは地震の尠いところですし...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
...又客の尠い為でもあろうか...
蘭郁二郎 「孤独」
...田舎道だとはいえ(或は人通りの尠い田舎道だったから余計に)不意を打たれたルミの大胆さに狼狽しながら...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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