...何か聞こえが明るいから両方同じくらいの程度に雷の尠いところなら...
橘外男 「雷嫌いの話」
...人数こそ尠いが、この行為は戦争だよ...
林不忘 「安重根」
...そこまで行つた人は甚だ尠い...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...同じ通詞としてこのときはたらいた堀達之助にくらべても表だつた記録が尠いやうだ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...その「脇荷」的輸入方法からまつたく無關係に勉學し得た場合の方がむしろ尠いかも知れぬ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...いろんな點で作者に豫備知識が至つて尠いといふことであつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...キスの尠い交友の一人である...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...貧乏であったが健康で怒ることの尠い妻だった母を見て来たのだと思うと...
宮本百合子 「海浜一日」
...勿論いい夫婦というに足りる夫婦は大変に尠い...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...駿介が志村に反撥した時代、自分のからから動き出した原因、それらは極めて曖昧であり、現実に駿介のような存在は、尠いでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一常は無駄口の尠い唐沢周得氏が...
矢田津世子 「女心拾遺」
...軌道を利用するひとが尠い...
矢田津世子 「凍雲」
...諸氏に囑する問題は尠いし...
吉川英治 「折々の記」
...素直な藝術は尠い...
吉川英治 「折々の記」
...眞に味得するの知己はまだ尠いかも知れぬが...
吉川英治 「折々の記」
...持つだけの素養を人格に心がけてゐる者は尠い...
吉川英治 「折々の記」
...人の尠いところでは一週間も滞在すれば見知りの顔が幾くつも出来ることを考えると...
蘭郁二郎 「孤独」
...田舎道だとはいえ(或は人通りの尠い田舎道だったから余計に)不意を打たれたルミの大胆さに狼狽しながら...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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