...荒野の悪い野良犬や尖った茨(いばら)にその柔らかな布地(ぬのじ)は引き裂かれてしまった...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...頬骨の尖った唇の薄い...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...東に伸びた七面鳥の嘴(くちばし)の尖った先のようなところにある岬の名だ...
海野十三 「流線間諜」
...端(さき)の尖った(くつ)をはいて...
田中貢太郎 「西湖主」
...尖った鼻面を地につけながらお伴をしていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...故に巻雲あるいは巻層雲は頭の尖った六角柱の氷の結晶から成るものであると見るのが現在の所かなりの定説となっているのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...結晶の尖った部分が気化して凹んだ部分に凝縮し...
中谷宇吉郎 「雪」
...尖った頭を三四尺も突っ込み...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...歪(ゆが)んだり曲ったり尖ったり――うすい唇では言葉の神経と動顛(どうてん)の精神がたたかっているのであろう...
本庄陸男 「石狩川」
...滑らかな尖った軍人風の編上げをはいた足を...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...尖った鼻面越しに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...明色の尖ったひげをはやした人だが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...その尖った尾を敵手の肛門に挿し入れてこれを殺す...
南方熊楠 「十二支考」
...」鼻の尖った人は...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...とくに犬歯だとか尖った骨だけをえらびだして...
三好十郎 「清水幾太郎さんへの手紙」
...もう木の頂が、尖ったに、蛇のように纏(まと)い附かれた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...クリューズ河のほとりで針のように尖った屋根のある城が発見せられた...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
...次いで万次郎岳の尖った頂きなどを見廻しながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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