...柵の頭(かしら)の尖端々々(とがり/\)には...
石川啄木 「葬列」
...鼻の尖(さき)へ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...その皮膚に傷をつけるのはいつもその穴のある尖つた部分で...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その列の尖端、つまり血の雫の落始まった処は、屍体よりも約五呎(フィート)程の東寄にあって、其処には同じ一点に数滴の雫が、停車中の機関車の床から落ちたらしく雪の肌に握拳(にぎりこぶし)程の染(しみ)を作っている...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...さうした岩山は、尖つた石は、茂り合つた草は、舞ひ下りて来る雲は、余りにかの女にはあらくれ過ぎた...
田山録弥 「山間の旅舎」
...波のうねりの機微なる兆候に対して尖鋭(せんえい)な直観的洞察力(どうさつりょく)をもっている...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...尖端的(せんたんてき)な歌劇の一座ともなれば...
徳田秋声 「縮図」
...尖った三角ナイフが光っていた...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...何か丸天井の建築の尖塔の先のような...
中井正一 「言語は生きている」
...」鉛筆の尖端は暫く句點の上に淀滯せられ紙面に穴を穿ちぬ...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...物の尖端(せんたん)に電気を起し...
中里介山 「大菩薩峠」
...鑿(のみ)の尖の太さを較べているのだった...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...マルクス主義文学理論と正統派文学理論とを尖鋭に対立させたのみでなく...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...足の尖(さき)つめたければ湯婆(たんぽ)に湯を入れしむ...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...その割箸の尖端(せんたん)の赤く染めてあるやつを引つこぬけば当り籤なのであつたが...
宮地嘉六 「老残」
...もう木の頂が、尖ったに、蛇のように纏(まと)い附かれた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その尖端の一方に...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...尖(とが)った声で呼び止めた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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