...箸(はし)の尖(さき)で穴(あな)をあけて...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...眦(めじり)と一所に垂れ下る髯の尖端(とっさき)を...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」ぽんと、丸めた紙の頭を順にたたくと、手だか足だか、ふらふらふらと刎(は)ねる拍子に、何だか、けばだった処が口に見えて、尖(とが)って、目皺(めじわ)で笑って、揃って騒ぐ...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...その尖つた形は一層その効目をよくする...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その尖端を地中に埋めます...
海野十三 「科学が臍を曲げた話」
...肺尖のあたりがきりきりと痛んで...
豊島与志雄 「二つの途」
...藤尾(ふじお)の指は爪先の紅(べに)を抜け出でて縫針の尖(と)がれるに終る...
夏目漱石 「虞美人草」
...せめて八兄哥でも――」「せめて八兄哥ですか」八五郎は少し尖(とんが)りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...第一部 皇帝の死刑沼の多い雪の平原のむこうにペテルブルグの円屋根や尖塔が輝き...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...口笛でも吹くように唇を尖らせたまま...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...声を尖(とが)らせたのである...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...かみさんのみさおは痩せた小づくりな躯で、顔も細く、頬骨が尖り、落ちくぼんだ眼はいつも、きらきらと、好戦的に光っていた...
山本周五郎 「季節のない街」
...誰も「切尖(きっさき)はずし」の手をこころみる者はなかった...
山本周五郎 「花も刀も」
...その青黒い鉄の尖端からは黒い血の雫(しずく)が二三本...
夢野久作 「斜坑」
...白熱的尖端――オヤオヤ――スッカリ本誌のお提灯になってしまった――イヤドウモ――...
夢野久作 「ナンセンス」
...その尖角(とが)った肩先で女たちを跳ねのけ跳ねのけ進んでいった...
横光利一 「上海」
...抱きすくめた彼の脇腹へグザと短剣の切(き)ッ尖(さき)をえぐった...
吉川英治 「増長天王」
...それが彼の好奇心をこの上なく尖鋭化させ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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