...着物の友禪模樣と見せた色とり/″\の小菊の配置に驚いた樣子であつたが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...小菊のことをきかれた...
徳田秋声 「縮図」
...小菊もお茶を濁そうとしたが...
徳田秋声 「縮図」
...小菊はお篠にとって義理の娘であった...
徳田秋声 「縮図」
...単弁(たんべん)の黄なる小菊の様に可憐な花をしながら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...菊はまだ褪(うつろ)わずして狂うものは狂いそめ、小菊、紺菊の類は、園の此処彼処にさま/″\な色を見せ、紅白の茶山花(さざんか)は枝上地上に咲きこぼれて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...確かに此小菊となまくら」清左衞門は顏を上げました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一枚の小菊の中ほどに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女持ちの可愛らしい品だが中には大変なものが入っているはずだ」「ヘエ――」畳の上に落ちていた赤い羅紗(ラシャ)の紙入を開けると、小菊が二三枚と、粉白粉(こなおしろい)と、万能膏(ばんのうこう)の貝と、小判形の赤い呉絽(ごろ)の布と――その布の裏には、ベットリ膏薬が付いているではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女持の可愛らしい品だが中には大變なものが入つて居る筈だ」「へエ――」疊の上に落ちてゐた赤い羅紗(らしや)の紙入を開けると、小菊が二三枚と、粉白粉と、萬能膏(ばんのうかう)の貝と、小判形の赤い呉絽(ごろ)の布と――その布の裏には、ベツトリ膏藥が付いて居るではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おわかりになるでしょう?鉢植は小菊な筈です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ようやくのことで爺さんはお初の持ってきた小菊を活け終わると...
矢田津世子 「神楽坂」
...……次に梅川から持って来た包をひらいた、紬(つむぎ)のこまかい縞の単衣(ひとえ)に、葛織(くずおり)の焦茶色無地の角帯(かくおび)、印籠(いんろう)、莨入(たばこいれ)、印伝革(いんでんがわ)の紙入、燧袋(ひうち)、小菊の紙、白足袋に雪駄(せった)、そして宗匠頭巾(そうしょうずきん)などをそこへ並べた...
山本周五郎 「追いついた夢」
...あざみ、さふらん、黄色な小菊、乾草――大木は花の中から浮き上り、汽車は花の中を割って進む...
横光利一 「欧洲紀行」
...そっと小菊紙(こぎく)で抑えていた...
吉川英治 「治郎吉格子」
...お包み致しましょう」お米が小菊紙(こぎく)を出していうと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お米は小菊紙(こぎく)を出して口を押さえた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お蔦の捨てた小菊紙(こぎく)や鏡をひろい集めていた...
吉川英治 「松のや露八」
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