...件(くだん)の雌鼠を小脇(こわき)に蔽(かば)ひ...
巌谷小波 「こがね丸」
...嫌がる不二子さんを小脇に抱えた明智小五郎が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...赤ん坊の泣きわめく聲が湧き起りうす汚ない朧ななりをしたそこら界隈の男や女が小供を肩車に乘せたり三人も五人も一人でゾロ/\引張つたり火事で燒き出された人のやうに小供の着替やむつきを兩の小脇に一杯抱へて恐ろしい路次の闇から異形な風で現はれ赤い燈火が滲みもう/\と暖い煙の蒸しこめた錢湯へ吸ひこまれて行く...
千家元麿 「自分は見た」
...附添婦に小脇を拘えられつつ...
鷹野つぎ 「窓」
...細身のステッキを小脇(こわき)にかかえ込んで胸をそらして澄ましている木版絵などもある...
寺田寅彦 「ステッキ」
...新しく手に入れたごちそうを小脇に抱えていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...金縁(きんぶち)眼鏡の紳士林檎柿など山の如く盛りたる皿を小脇(こわき)にかゝへて「分捕々々(ぶんどり/\)」と駆けて来たまふなど...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...小脇(こわき)に鶴嘴(つるはし)を持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ぬいだ上衣をハンドバツグと一緒(しよ)に小脇に抱へ...
永井荷風 「畦道」
...小脇には例の風呂敷包の長い箱をかかえて...
中里介山 「大菩薩峠」
...金色の処女を小脇に痛む足を引摺って外へ飛出す平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お清殿を小脇に抱へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私が小脇にしてゐる三冊ばかりの書物を指差して...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...それから暫くしてから何か古新聞紙にくるまつた物を小脇に抱きながら嘉吉は戻つて来た...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...毎日洋服を着て書類を入れた風呂敷包(づつみ)を小脇(こわき)に挾(はさ)んで...
與謝野寛 「蓬生」
...雲霧の左の小脇に抱え込まれる...
吉川英治 「江戸三国志」
...武松は手馴れの棒を拾って小脇に持った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...じっと小脇に含んで構え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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