...小童(こわつぱ)の絹の紐もて飾りて牽(ひ)き往きしに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...小童等(こどもら)こゝにありて物を喰(く)ひなどして遊(あそ)び...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...子供は皮肉な小童(こわつぱ)だと見えて...
薄田泣菫 「茶話」
...あんな小童を、あわれむところなどは、いささかもないわい! わかったな? 新之丞、わかったらそちはただ、口をつぐんでおれば、それでよろしいのじゃ!」あんどんの影はほのぐらく、じぶんのいいことばかりをならべたてている左近将監の声は、ボソボソといつまでもつづいておりますが、うなずいている新之丞の顔は、父から秘密をあかされて、一刻ごとに血の気がひいていくように思われます...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...而も殺した人間が自分たちと餘り違わない小童(こわっぱ)であることを知って...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...「小童(こわっぱ)――小童がっ」と...
直木三十五 「南国太平記」
...さいぜんの小童(こわっぱ)の強かったことの評判です...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの小童は棒使いの名人だということにおいては...
中里介山 「大菩薩峠」
...果ては時々来る小童などにそぞろごとを云いかけては心をなぐさめていたが...
中里介山 「法然行伝」
...その小童(こわっぱ)をさがしだし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...翌朝は姉弟二人の小童を案内に連れて...
柳田国男 「雪国の春」
...小童の鬼面におどされたとは知らず...
吉川英治 「江戸三国志」
...奥へ逃げこんだ小童(こわっぱ)であろうと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...蛾次郎という小童(しょうどう)についてよく考えてみると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...元服前の小童は、それを呼ぶのに、女子のように、名の頭字(かしらじ)に「お」をつけて、市松を於市(おいち)とか、虎之助を略して於虎という風によぶのは、その頃の慣(なら)わしだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分の下僕(しもべ)であるあの小童(こども)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「小童(こわっぱ)めが!」勇気というよりはもう無自覚の忘恐がなす仕業(しわざ)である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...小童(こわっぱ)の時代を抜けて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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