...小皺(こじわ)のある上に醜い顔をしてゐた...
芥川龍之介 「歯車」
...四十を越した證(しるし)は額の小皺に争はれない...
石川啄木 「鳥影」
...小皺(こじわ)のある夫人たちに...
海野十三 「暗号音盤事件」
...肌には小皺がより...
薄田泣菫 「茶話」
...それを反射する段々の小皺と...
谷譲次 「踊る地平線」
...細い寝呆(ねぼ)たような目尻に小皺(こじわ)を寄せた...
徳田秋声 「足迹」
...その時も綺麗に小皺(こじわ)の寄った荒(すさ)んだ顔に薄化粧などをして...
徳田秋声 「あらくれ」
...例の目尻や口元に小皺(こじわ)を寄せた...
徳田秋声 「新世帯」
...その白い額から小皺を刻んだ頬へかけて...
豊島与志雄 「反抗」
...化粧をしていると(未だ、これでも――)と、思う時もあったが、鏡へ、顔を近づけると、もう、眼の四辺に、小皺が出て、肌にしみが現れていた...
直木三十五 「南国太平記」
...眼の縁(ふち)の小皺(こじわ)と雀斑(そばかす)とが白粉で塗りつぶされ...
永井荷風 「ひかげの花」
...その詞を聞きつけると顏中を小皺に笑ひ崩して...
南部修太郎 「霧の夜に」
...欠伸(あくび)をしてつくった小皺(こじわ)でもない...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...鼻に小皺を寄せたまま...
原民喜 「藤の花」
...どこにも小皺ひとつなく...
久生十蘭 「復活祭」
...小皺のあるふっくりした上まぶたをぽっとさせて...
「一本の花」
...凝(ぢつ)と向(むか)へば小皺(じわ)の寄つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...小皺(こじわ)をよせた目で見返しながら...
吉川英治 「江戸三国志」
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