...悪寒(おかん)のような小刻みな身ぶるいが絶えず足のほうから頭へと波動のように伝わった...
有島武郎 「或る女」
...これなら小刻みに動く必要もなかろう」男は微(かす)かに眼尻に笑いを浮べた...
梅崎春生 「蜆」
...今度は男の体が小刻みに動いていた...
梅崎春生 「蜆」
...ただ軍刀の柄頭を握(にぎ)った隊長の手が小刻みにふるえるのを宇治ははっきり見たのだ...
梅崎春生 「日の果て」
...波子の身体は小刻みに震えていた...
高見順 「いやな感じ」
...静かに歩くやうな容をしながら足を小刻みにして急いだ...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...小刻みに頭を震わしてるのだった...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...で彼はほのかに見えている窓の方へ真っすぐに小刻みに歩いていった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...小刻みに駆けて行った...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...空間が小刻みに顫へて...
原民喜 「火の唇」
...それはもう実に激しく小刻みな眼ばたきを...
牧野信一 「沼辺より」
...すぐ背後に気忙しい小刻みの靴音が聞え...
松本泰 「日蔭の街」
...小刻みな足どりで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...掛声と一緒に小刻みで走り出す...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...時々亢奮したように白足袋の爪先をせわしく小刻みに動かしたり...
「海流」
...心持ち小刻みに急ぎ始めたように見えた……...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...小刻みの鎚の音やら...
吉川英治 「黒田如水」
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